内容
2023年9月30日(土)の注
どうも一年ほどRTSPの視聴をしないでいたら,Manjaro (Arch Linux)系野で配布されるVLC media playerもRTSPが視聴できないようになったしまったようです.
序 (2022年9月版)
Raspberry Pi 3 Model Bに,KDE Plasma Desktopをインストールして,Real Time Streaming Protocol (RTSP)の映像を監視するモニターがいちおうできました.
より軽量なxfceで同じことをやって見ました.
使用するRaspberry Pi
テストしたのはRaspberry Pi 3 Model B (RPi3)です.より高性能なRaspberry Pi 3 Model B+ (RPi3+)でも大丈夫だと思います.RAMは1GBのものです.これよりRAMが小さいバージョンでは無理だと思います.
設定が終わるまでは,USB接続のキーボードとマウスが必要です.
OSのインストールと設定
ManjaroのDownloadページから,Raspberry Pi 4 用のイメージをダウンロードします.ddコマンドや,Raspberry Pi Imagerで,microSDカード(以下SDカード)に焼きます.16GBで十分だと思いますが,手持ちの関係で32GBのものを使いました.
インストーラーでは,自動ログインするように設定します.
インストーラーが終わり,正常にログインしたらネットワークの設定をします.Wi-Fiでもwiredでもいいと思います.
ネットにつながったら,root権限で,
pacman -Syu
を実行します.大量にupdateがあってうんと時間がかかったり,何もupdateがなかったり,時々で異なります.
次に,vlcをインストールします.
pacman -S vlc
ついでにいくつかアプリをインストールしても良いですが,デーモンが常駐するようなアプリをインストールするとメモリーが圧迫されますので,あとで様子を見ながらのほうが良いと思います.
SWAPはデフォルトで,zramのみに設定されていますから,いじる必要はないです.
次に,スタートメニューから “Settings” > “Screensaver” と進み,最初の行の “Enable Screensaver” をOFFにします.ONが緑でOFFが赤,というのはちょっと直感的には判断しにくいですね.
また,”Settings” > “Power Manager”と進み,”Display”のタブの最初の “Display power management” をOFFにします.
自動起動設定
GUIでVLCを起動して, “Open Network Stream” で表示されるダイアログにRTSPのURLを入力して接続できることを確認します.
RTSPの動画が安定して視聴できることが確認できたら自動起動の設定をします.
スタートボタンを押し, “Settings” > “Startup and Auto Login”を選び, “+”ボタンを押してVLCに関して手入力します.Commandの設定で,
/usr/bin/vlc -f rtsp://ユーザー名:パスワード@IPアドレス/サービス名など
と入力して,Nameを “VLC” などとして保存します.
また, “Power Management”というデーモンの起動設定があるので,チェックを外しておきます.
オプショナルな設定
ルート権限で,
systemctl enable avahi-daemon systemctl start avahi-daemon
として,Zeroconfを有効にします.
メンテが便利なように,別のマシンからsshでパスワードなしでログインできるように,また,セキュリティー強化のため,/etc/ssh/sshd_configを編集してパスワード認証を無効にします.このあたりのことはLinux的に日常のことなので詳細は書きません.
祈って再起動
スタートメニューから,再起動を選ぶなり,sshで接続して “reboot” コマンドを発行するなりしてリブートします.これで全部自動でRTSPの画面がフルスクリーンで表示されれば完成です.
XfceかKDEか
たしかに,xfceのほうが,起動してVLCがRTSPを表示した時点で,SWAP領域の使用が少なく,Desktopの使用するメモリーが少ないといえます.しかし,その分パフォーマンスが良いかといえば明確な差はありません.電源を入れてからRTSPの映像が映るまでの時間は計っていませんが,xfceのほうが少し早いかもしれません.