Wacom設定のカスタマイズ

Wacomの小さいタブレットをマウスの代わりに使うようになってもう10年以上になります.

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現用のIntuosですが,5代目くらいになると思います.

絵を描くのではなくて,主にマウス代わりに使う場合,小さいタブレットでも全面を操作範囲にすると,ペンを広範に動かさなくてはならず,かえって楽ではありません.

また,自宅でも職場でもメインのWSでは,モニターを二台並べています.必然的に横方向はタブレットの操作範囲全部を使いますが,縦もデフォルトのままにして,全部の範囲を使うようにすると,ペンの縦と横の動きに対するモニター上のポインター動きに大きな差が出てしまいます.これでは操作感が非常に不自然な感じになります.

Raspbian (Rasberry Pi 3)では,Wacom Tabletをつなげばとりあえず使えますが,ペンの操作範囲はタブレット全面となってしまい広すぎるので,どうしても設定をカスタマイズしたいのです.

特にKVMで切り替えて使っているWSと同じ設定ファイルを使えば,複数台のWSで,ペンとポインターの関係を完全に同じにできます.

そこで,Raspbian Jessieに,メインWSのWacomタブレットの設定をコピーします.

あちこちに嘘が書かれていますが,自分の設定を

/usr/share/X11/xorg.conf.d

に置いてはいけません.ここは,vendor specificな設定を置くところです.ユーザーの設定を置くのは,

/etc/X11/xorg.conf.d

の中です.ここに,50-wacom.confというファイルを置いています

しかし,このように設定ファイルを置いても,思うようにペンとポインターの関係がカスタマイズできません.調べながらなんだかんだと試行錯誤をやった結果,xserver-xorg-input-wacomが必要ということが解りました.

sudo apt-get install xserver-xorg-input-wacom

 

Dual head.
ペンで円を描くと,ポインターは縦横比1:2くらいの楕円を描きます.
Raspbian Jessieでは,このディレクトリーがなく,自分で作る必要があります.
sudo mkdir /etc/X11/xorg.conf.d

自己完結するように,いちおうご紹介します.Wacom Intuos CTH-480で,X, Yとも60%くらいが操作範囲となります.

/etc/X11/xorg.conf.d/50-wacom.conf

Section "InputClass"
    Identifier  "WacomStylus2"
    # MatchProduct "Wacom Bamboo 16FG 4x5"
    MatchProduct "Wacom Intuos PT S Pen"
    MatchDevicePath "/dev/input/event*"

    Option        "TopX" "1001"
    Option        "TopY" "1511"
    Option        "BottomX" "9000"
    Option        "BottomY" "6510"
EndSection

TopX(Y), BottomX(Y)を適当に調整してください.

Wacom Tablet

肩をおかしくしてから,PC操作はペンタブレットがメインで,タッチパッドを併用しています.

タブレットは案外,”消耗品”で,何年か使っていると,ポインタが不規則に震えるなどして寿命が来ます.しかし,家族用のMac miniに接続してあるタブレットは,長持ちしました.このタブレットは私が使うのではないので,ペンでなくマウス操作がメインでした.

Wacom Tablet. El Capitanで使えないので捨てる.
Wacom Tablet. El Capitanで使えないので捨てる.

このジェネレーションのタブレットは,一番安いこのモデル(CTE-430)でも写真が挟めるようになっていました.

Wacomが残念なのは,新しいドライバーで古いタブレットをサポートしなくなるのです.そういう会社はWacomだけではありませんが,まだ,このタブレットのようにしっかり使えても,切り捨てられてしまいます.古いものを使い続けるためには,古いドライバーをインストールして,ドライバーの更新をやめなければいけません.

OSのupgrade時に古いドライバーが使えなくなることがあります.今回El Capitanにしたら,使えなくなりました.

古いドライバーをインストールしなおせば使えないことはないとは思うのですが,このMac miniには,マウスがあればいいので,近所の電気店に行って,光学マウスを買ってきました.いまどき1000円も出せば十分使えるマウスが買えますね.

これは,たぶん,可燃ゴミで大丈夫でしょう^^;

追記

購入したマウスは,エレコム製で,税込み900円くらいのしろものです.

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これをつないで,家族用のMac miniをEl Capitanにupgradeしたので,自分の関係するMacのEl Capitan移行は完了しました.

追記2

試しに,El Capitanのマシンに古いドライバーをインストールしてみたところ,ドライバーは機能しました.しかし,設定が開けませんでした.デフォルトでは使えないので,捨てるしかありません.

もとはわたくし用のCore i7 4coreのわが家最強のマシンですが,マルチディスプレーにすると不安定になるので,シングルディスプレーの家族用に配置転換しました^^;

OKと思ったら外に出られない (Kernel 3.17)

Wacomのモジュールもbuildして,このサーバー/ルーター機からは外につながるし,家庭内LANからサーバー/ルーター機にもつながるし,めでたしめでたし,と思ったら,家庭内LANから外に出られません^^;

iptables -Lで様子を見ようとしたら,iptablesが古いと言われ,まずそのupdateからです.既にGITレポジトリーから読み込むようにしてあったので,git pull して,configureしてmake; make installでオッケーでした

しかし,これでも外に出られません.ipt_MASQUARADEが見つかりません.結論から言えば,この辺もkernelのソースのツリー構造が変更になったようで,offになっていました.

MASQUARADE関連を”m”にして,buildし直して,外に出られるようになりました^^;

オプションなどは省略^^;

Kernel 3.17

メインサーバーのKernelを3.17に上げました.特に大きなトラブルはありませんでしたが,Wacomのタブレットが最初,認識されずに少々焦りました.どうも,WacomドライバーのKernel treeの中での置き場所が変わり,オフになってしまったようで,”m”にしてbuildしなおして,

modprobe wacom

としたら,あっさり認識されました

nVidiaの Accelerated driver も既に3.17対応となっていました.

めでたしめでたし.

もちろん,次の起動からは自動的に組み込まれるはずです.

Wacom Intuos PT SはKernel 3.14.0でサポート

WacomのTabletのエントリーレベルの現行モデルは、Intuosという、昔の中級モデルの名前になってしまいましたね

Linuxマシンにつなぐと、”Wacom Intuos PT S”とかのIDをKernelに送ってきます。

で、それをLinux + X.orgで使う場合そのままでは使えません(Kernel 3.13.x現在).パッチを当てれば良いのでしょうけど、あとあとのメンテを考えるとそんなに良い方法ではありません。

では、どうするか。サポートされるまで待つ^^;

本日、3.14.0-RC8を試したところ、あっさり認識されました。

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海外市場での名前だったかも.