RaspPi5導入後のシステム入れ替え計画

さて,Raspberry Pi 5 Model B (RPi5)は,初めて日本語環境で実用的workstation (WS)として動くRaspberry Piだと感じます.

先日届いた “1台目” のRPi5をいじる前までは,さっさと2台目のRPi5を買って現在RPi4で走らせている某サーバーと入れ替えようかなと考えていましたが,いろいろ解ってきたこともあって方針を変更することにしました.

まず,現時点での制約として, Raspberry Pi OS + PIXEL でしかGUI環境は動かない,ということが挙げられます

そこで,Manjaro ARMとRapberry Pi OS + KDE Plasma Desktopの双方がRPi5対応になるまで待ちます.

両方の対応版が出た時点で日本語WSの評価用に使用していたRPi4 8GBをRPi5に置き換え(「評価用」から「実用」に),RPi4が一台余るのでそれを使ってRaspberry Pi OS (64bit)によるサーバーを仕立てます.

現在Slackware ARMで動かしている機能, httpd (WordPress, PukiWiki, phpMyAdmin), MariaDB, OpenLDAP(slapd), afpd, samba, sendmail, DovecotをRasPiOSで動くようにして,Slackware ARMの内容を移すことに成功したら,サーバーを入れ替えます.

結果的に,サーバーのOSをSlackware ARM (32bit)からRaspberry Pi OS (64bit)にいれかえ,ハードウェアはRPi4 4GB RAMからRPi4 8GB RAMに置き換えるだけです.

その状態でしばらく動かしてからRPi5をもう一台購入して,サーバーのハードウェアを入れ替えることもありかと思います.ただし,RPi5をサーバーで使用するにはCPUの冷却問題を解決しないといけません.

Slackware ARMに関してはすでにRPi5用インストーラーがあるようです.しかし,Debianに移行するという強い意志があるので試しません😥
残念ながら,「実用的日本語WS」と呼ぶのは無理でした.

道徳を声高に主張する人の道徳心

あくまで個人の狭い経験に基づく個人的な法則にすぎませんが,日頃からコンプライアンスやモラルを声高に訴える人自身のコンプライアンス意識やモラル意識が高かったためしはありません.たぶん自分の中にコンプライアンスやモラルの基準がないからどちらに振れても歯止めが効かなくなるのだと思います.

今回日本の伝統的な道徳心の復活を語ってきた国会議員がカネの問題という道徳心から全くの対極にあるスキャンダルで逮捕されたようで,個人的な経験則にまた一つ実例が加わりました.

例えばそういう人がコンプライアンス担当の責任者になったような場合.

ファン付きヒートシンクいまいち

今回AliExpressから購入したRaspberry Pi 5 Model B (RPi5)は,RPi5 8GB基板,5V5A純正AC電源(US仕様),ファン付き純正ケースのセットのつもりでした.

ところがファン付きのヒートシンクも付いていて,純正ケースのファンを外して代わりに取り付けました.

ファンが付いたヒートシンクって強力そうなんですがそうでもなくて,CPUの温度は常に55〜60℃です.ちなみに,RPi5のファンはCPUの温度が47℃以上で動くようになっているそうです.ですから事実上回りっぱなしなんですが温度はあんまり下がりません.

どうも心象として,ファンがヒートシンクを効率よく冷やしているようではないようです.

セットに含まれていたファン付きヒートシンク
いまいち非力

純正ケースに付属してきたヒートシンクとファンと交換して様子を見てみます.

大差ない感じ

純正のファン付きケースのファンに戻しましたが,CPUの温度変化の傾向は大差ないですね.55前後から60℃台前半で推移しています.また,どちらのファン+ヒートシンクを使用してもケース全体がかなり暖かくなるので,サードパーティーの大型ヒートシンクが付いたパッシブなものを購入しようと思います.信頼できないファンが付いているよりパッシブな方が安心です.

RasPi4は30℃台

ちなみに,Raspberry Pi 4のほうはこのような少し大きめのファンのついたケースに入れていて,この時期CPUの温度は普通の使用時で30℃台前半です.

Raspberry Pi 4 8GB
国内の通販で買ったと思います.

RasPi 5 動く環境と動かない環境

届いたRaspberry Pi 5 Model B (RPi5) について,ソフトウエアコンパチだろうとこれまでRPi4で構築して動かしてきた環境をそのまま試しました.

最初はmicroSDカードに普通にインストールしたRaspberry Pi OSです.デスクトップはdefaultのPIXELです.これは全く問題なく動きました.

つぎに,USB接続のSSDにインストールしてあるRaspberry Pi OSを試しました.こちらはデスクトップをKDE Plasmaにしています.CUIは起動しますが,sddmが立ち上がりません.CUIでコンソールにログインして,sddmを再起動したりしましたがだめです.xdmが使えるかどうか後で試してみます

さらに,Manjaro ARM64も試しました.こちらはmicroSDに/bootを書き込んであり,ルートドライブはSSDのパーティションを使っています.こちらはブートさえしてくれませんでした.どうも使用しているモニターの省エネ機能が災いして,起動時のメッセージがうまい具合に表示されないのですが,何回か試して表示されました.

中程に,

The installed operating system (OS) does not indicate support for Raspberry Pi 5

とあり,やはりKernelやfirmwareがRPi5に対応していないようです.いちおうこのメッセージに示された選択肢に従い,config.txtに,

os_check=0

を書き込んでみましたが,ブートしませんでした.

まとめ

2024年1月6日(土)現在,Raspberry Pi 5 Model Bで動作確認した結果は以下のとおりです.

動く

  • Paspberry Pi OS + PIXEL (defaultのGUI)

動かない

  • Raspberry Pi OS + KDE Plasma Desktop
  • Manjaro ARM64 (KDE Plasma Desktop)

Raspberry Pi OSの方は,CUIは動きますがKDE Plasma Desktop標準のsddmが機能しません.xdmに差し替えてもNGでした.

Manjaro ARM64はCUIがブートしないので,他のdesktopを使用しても動く可能性は低いです.

/bootもルートもSSDのパーティションを使用.
xdmも起動しませんでした.
画像信号の入力がないとスタンバイモードになり,入力があると復帰するのですが,復帰するのに時間が少々かかり,最初の方の表示を見ることができません.

Raspberry Pi 5 Model B来ました

年末にShenzhenから発送されすぐに成田に着いたと思いますが,税関が休みで1月3日まで留め置かれていたようです.昨日(4日)こちらの配送業者に渡したとオンラインで確認しましたが,早くも今日届きました.AliExpressのアプリの到着見込みでは1月7〜11日となっていました.

Raspberry Pi 5 Model B
Raspberry Pi 5 Model Bの基板
Raspberry Pi 5 Model B
ファン付きヒートシンクを取り付けてケースの下側に収めたところ.ファン専用の電源コネクターがある.

早速ヒートシンクなどをつけてケースに組み込んで,Raspberry Pi 4 Model Bと入れ替えてみました.まだ技適は取れてないと思うので有線LAN接続です.

速いです.というか,日本語workstationとして実用的に使うにはこのくらいの速度がないと不十分かもしれません.