今日の香港は明日の日本か

NHK: 「香港国家安全維持法」施行1年 抗議の声厳しく抑え込む

香港は,トランジットで2回古い方の空港を利用したことがあるだけです.もう40年近くの昔です

その香港では政府が強権によって,民主化運動,人権運動を徹底的に弾圧して,「治安の維持」を実現したそうです

香港が中国に返還されたのは1997年7月1日ですが,その前の1年3か月間,シドニーの郊外に住んでいました(1996年3月〜1997年6月).その間シドニーの北の副都心,Chatswoodには,大きなビルがたくさん竣工しました.聞くところによると,香港から流出した資本によるものだそうです.多くはショッピングセンターを併設したオフィスビルや住宅で,新しく開業したショッピングセンターにはたいていヤムチャを提供するレストランができて,いくつか利用したことがあります.

そんなわけで,香港には実質的に行ったことはないのですが,時代に翻弄される「香港」を身近に感じたことはあります.

大きなビルを建てるほどの大資本家でなくても,ある程度の金持ちは生活環境の悪化の兆しを感じた時点でさっさと財産とともに移住したでしょう.それがかなわない普通の人たちは,次第に圧政に巻き込まれていくことが解りながらももそこに残らざるを得ません.自由や人権も金しだい.なんとも不条理です.

マカオは,2012年に用務で4日ほど滞在したことがあります.
これって,日本のアレな人たちが理想とする国家像じゃないか😓 でも,アレな人たちは中国が嫌い.近親憎悪ってやつですね.

亡者の国

わりと最近,「経済人」という言葉を知りました.森羅万象をカネを基準に考える銭の亡者のことです.普通に暮らしていればそういう人たちの存在を知ることは容易です😓

ある程度効果があるワクチンが開発されれば,その副作用が効果の何百分の1だったら,経済人的視点からは,国民に接種を推奨すれば良いです.ワクチン接種の費用に対し,削減できる医療費がはるかに大きいです.重篤な副作用が出た場合,明らかに接種が契機になったとしても科学的に因果関係が証明できていなければ,「科学的に因果関係がない」と突っぱねればいいわけです(たいていは「科学」が遅れているんだと思います).

ってずいぶん極端な話のようですが,先ほどニュースで見た子宮頸がんワクチンの話そのものです.

必要なのは接種前の情報提供なんかではありません.どんなに情報を提供されたって,打ってみなけりゃ副作用が出るかどうか解らないんですから.接種後の副作用について,科学的に因果関係が証明されていなくても,接種が契機で発症したことが明白ならば,治療と生活支援を十分にしていくことを保証することが必要です.

自分の払っている税金に関わることですし,国の財政の健全さは所有している有価証券に影響しますし😓
科学的に因果関係がないことが証明できない限り.

「濃厚接触者」

個人的な生活環境などの変化で,最近英語を読み書きする機会が激減しました.それじゃいかんということで,かつて不定期的・不規則的ではありましたが巡回していた英語のニュースサイトをめぐることにしました.

その初日であった昨日は,いきなりニュージーランドのオークランドが竜巻に襲われた衝撃的なニュースを目にしました.建物やインフラの被害の他,死者やけが人も出た様です.

また,インドの伝説的なスポーツ選手で,国民的英雄だったMilkha Singh氏がCOVID-19に感染して,亡くなったそうです

いずれのニュースも,今の様に国内のテレビ報道が主に国内のCOVID-19の(オリンピック関連を含む)ニュースで埋め尽くされていなければ,海外ニュースの扱いで目にする機会があったと思います.テレビの報道枠は限りがあるので,ニュース全体の「量」が増えると,ふるい落とされる話題が多くなっているのでしょう.個人的には,むしろそういうふるい落とされる方に関心があるのですが.

本題ですが,オーストラリアは早くからCOVID-19の押さえ込みに成功しているというのは,そのサチっている日本のテレビニュースを介しても知っていました.今日でも徹底的に感染者の行動を追跡して,接触者を探し出しているようです.そのニュースによると,「デルタ(インド)株の感染者と数秒間一緒にいただけで感染した」とのことです.

もちろん,その感染を広げた人は,いわゆるスーパースプレッダーで,10人とか20人に1人でしょうから,特殊と言えば特殊ではあります.しかし,現実にこういうことが起きていると言うことは,もはや日本でCOVID-19の感染が始まった頃に定義され,バカ正直に継承している「濃厚接触者」があまり意味がないことが分かります

この一事に限らず,変異ウイルス出現や新しい知見が得られるなど,状況は刻々と変わっていくのに,何ら運用を変えようとしない日本の行政に危機感というか,絶望感さえ感じます.

たとえば,New Zealand Herald
たとえば,CNN
=飽和状態にある
上記ABC Newsのリンクの記事には,感染者の立ち寄った場所と日時が詳細にリストされていて,居合わせた人は保健当局に連絡を取る様呼びかけています.

1泊300万円

IOCとはなにか.平和の祭典であるオリンピックの裏方くらいに思っていました.放送権料に関する報道や,ときどきかなり派手な汚職事件も報道されますので,世界的な独占イベントの利権が集中して肥大化していることは解っていました.

しかし,今回の東京オリンピック開催の是非をめぐる一連の報道から断片的に得た情報を自分なりにつなぎ合わせたIOCの全体像は,もはや倫理的に存在してはいけない組織ではないかと思うようになりました.

その一例が,幹部の過剰な優遇制度です.例えば,

です.厚生労働省が発表した資料では,高齢夫婦2人のモデルケースで厚生年金+国民年金で年間240万円の収入となっています.300万円あれば余裕で夫婦2人が1年間暮らせるということになります.

ここ何十年間の失政による経済の停滞,賃金水準の低下で,わが国でも貧困に苦しむ人が増えています.そうした人たちが,一年間楽々暮らせる額を,「平和の祭典」を開催する組織の幹部たちひとりひとりが一晩で散財するって,どういう説明をすれば大方の納得を得られるか,全く想像できません.

IOC幹部のこうした過剰接待は,日本の組織委員会が負担するそうで,もし,収支で不足が出た場合は,東京都や日本国が負担(=税金)することになるそうです.

醜悪に肥大した利権のかたまりであるIOCは1度解体する(=現在の開催方法によるオリンピックをやめる)しかないでしょう.

復興事業の闇

NHK: 鹿島建設 東北支店元幹部の関係先 所得税法違反の疑いで捜索

この記事にある様に,復興事業に関係する過剰接待は今に始まったことではないようです.今の時代,元請けのゼネコンと下請け企業の間で裏金的なカネは動かせないでしょうから,ゼネコン幹部を過剰接待するという形になっているのでしょう.

民主党政権末期に,アッチの人たちは「自民党が復権すれば復興は一気に進む」なんていってましたが,肝心な復興は「復権」から8年半経っても遅々として進まず,そしてこのザマです.