1泊300万円

IOCとはなにか.平和の祭典であるオリンピックの裏方くらいに思っていました.放送権料に関する報道や,ときどきかなり派手な汚職事件も報道されますので,世界的な独占イベントの利権が集中して肥大化していることは解っていました.

しかし,今回の東京オリンピック開催の是非をめぐる一連の報道から断片的に得た情報を自分なりにつなぎ合わせたIOCの全体像は,もはや倫理的に存在してはいけない組織ではないかと思うようになりました.

その一例が,幹部の過剰な優遇制度です.例えば,

です.厚生労働省が発表した資料では,高齢夫婦2人のモデルケースで厚生年金+国民年金で年間240万円の収入となっています.300万円あれば余裕で夫婦2人が1年間暮らせるということになります.

ここ何十年間の失政による経済の停滞,賃金水準の低下で,わが国でも貧困に苦しむ人が増えています.そうした人たちが,一年間楽々暮らせる額を,「平和の祭典」を開催する組織の幹部たちひとりひとりが一晩で散財するって,どういう説明をすれば大方の納得を得られるか,全く想像できません.

IOC幹部のこうした過剰接待は,日本の組織委員会が負担するそうで,もし,収支で不足が出た場合は,東京都や日本国が負担(=税金)することになるそうです.

醜悪に肥大した利権のかたまりであるIOCは1度解体する(=現在の開催方法によるオリンピックをやめる)しかないでしょう.