1泊300万円

IOCとはなにか.平和の祭典であるオリンピックの裏方くらいに思っていました.放送権料に関する報道や,ときどきかなり派手な汚職事件も報道されますので,世界的な独占イベントの利権が集中して肥大化していることは解っていました.

しかし,今回の東京オリンピック開催の是非をめぐる一連の報道から断片的に得た情報を自分なりにつなぎ合わせたIOCの全体像は,もはや倫理的に存在してはいけない組織ではないかと思うようになりました.

その一例が,幹部の過剰な優遇制度です.例えば,

です.厚生労働省が発表した資料では,高齢夫婦2人のモデルケースで厚生年金+国民年金で年間240万円の収入となっています.300万円あれば余裕で夫婦2人が1年間暮らせるということになります.

ここ何十年間の失政による経済の停滞,賃金水準の低下で,わが国でも貧困に苦しむ人が増えています.そうした人たちが,一年間楽々暮らせる額を,「平和の祭典」を開催する組織の幹部たちひとりひとりが一晩で散財するって,どういう説明をすれば大方の納得を得られるか,全く想像できません.

IOC幹部のこうした過剰接待は,日本の組織委員会が負担するそうで,もし,収支で不足が出た場合は,東京都や日本国が負担(=税金)することになるそうです.

醜悪に肥大した利権のかたまりであるIOCは1度解体する(=現在の開催方法によるオリンピックをやめる)しかないでしょう.

復興事業の闇

NHK: 鹿島建設 東北支店元幹部の関係先 所得税法違反の疑いで捜索

この記事にある様に,復興事業に関係する過剰接待は今に始まったことではないようです.今の時代,元請けのゼネコンと下請け企業の間で裏金的なカネは動かせないでしょうから,ゼネコン幹部を過剰接待するという形になっているのでしょう.

民主党政権末期に,アッチの人たちは「自民党が復権すれば復興は一気に進む」なんていってましたが,肝心な復興は「復権」から8年半経っても遅々として進まず,そしてこのザマです.

大企業にテレワークを義務づけよ 〜2〜

先日のNHK報道に寄れば,都内の従業員30人以上の企業のうち,テレワークを実施しているのは6割程度だが,半数が週に1〜2日程度とのことです.

お付き合い程度,アリバイ作りといったレベルです.それでもまだやっているだけましだと思います.

通勤客が減らない実態を考えれば,テレワークを導入してもカネにならない,カネがかかる,といった理由からガン無視して全社員を普通に通勤させている「今だけ金だけ自分だけ」の上場企業は少なくないと容易に推測できます.

企業には社会的な責任がある.

大企業にテレワークを義務づけよ

もう,飲食店の時短要請だけじゃ効果が出ないってみんな解っていますよ.

東京都が発表しているその日の新規感染者の年代別内訳では,20代,30代がたしかに多いけど,40代,50代も少なくなく,その「現役世代」で新規感染者の大半を占めています.この現役世代がみんな飲食だけで感染しているわけではないでしょう.人流そのものを押さえないといけません.

そのためには,中小・自営が多い飲食店ばかりに要請しないで,利益を出している大企業に,利益や会社の規模に応じて,テレワークを義務づけるしかないでしょう.

メディアは,テレワークを実施している企業の取材でなく,大企業なのに,コロナ禍でも利益を上げているのに,テレワークをまともに行っていない企業を取材して,厳しいコメントを付けて報道して欲しいと思います.

(大)企業には社会的な責任がある.

さて,どうしたものか

今回のトリチウムの放出のことですが,自分も含めてなのですが,知らないというのは困ったものです.

私自身は,制御不能になったら暴走してしまう原子力発電システムについては,廃止すべきと昔も今も考えています

一方で,トリチウムを含む水については,科学的に安全といえるレベルならば,放出していいと思っています.ただ,福島だけで放出するのは不公平なので,海に面した都道府県で,海岸線の長さに応じてとか分配して放出するとか.その際,福島県は除外しても良いんじゃないかと思っています.

しかし,東京新聞の報道を見て,そういう議論は無駄と知りました.

調べれば解りますが,この施設以外でも,海外を含め日常的にトリチウムは海に流されています.そもそも技術的に取り除けないんですから.

もちろん,これから福島第一から放出されるトリチウムの量が,これまでに世界で放出されてきた量の何倍とか何分の1とかの量なら問題かも知れませんが,東海村の施設だけでも既に5倍以上のトリチウムが放出されてきたということですし,世界全体で見れば放出量は膨大で,それに比べて福島第一がこれから放出する量は問題にならないでしょう.

それでも福島第一だけを問題にしなければならない理由が私にはもはや分かりません.

もはや,いじめ,外交を含めた政争の具

風評被害を防ぐ方法は,トリチウムをこれまで放出してきた日本や海外の具体的な施設名と量を公表,というか,福島の風評被害が薄まるように「宣伝」すればいいです.

他にも,放射性廃棄物の処理が確立されていない,経済性が高くない,など,やめるべき理由はいくつもあります.