夜ドラ: バニラな毎日

NHKの夜ドラは,キャストに釣られてときどき見ますが,なかなか最後まで見ようと思うほどの作品がないです.

最初の頃の「卒業タイムリミット」は,準主役の桜田ひよりと誘拐される先生役の滝沢カレンとに釣られてみました.ドラマ全体はそれなりに面白かったと記憶しています.ただ滝沢カレンはほとんど台詞がない役でちょっと残念でしたが.

あとはほとんど印象に残っていないです.キャストに釣られて録画し始めても途中で見るのをやめたというのがいくつかあったと思います

それでも期待しつつ録画して,1〜2回見て,あるいは全く見ないで消すということを繰り返しています.

現在放送中の「バニラな毎日」は演技力のある蓮佛美沙子(白井葵)と永作博美(佐渡谷真奈美)が主演と重要な役をそれぞれ演じるので期待して見始めました.

まあ,演出だと思いますが,登場人物の感情を表しすぎな感じがします.個人の趣味の問題かもしれませんが,感情って顔に出るより心の中の方が激しく動くので,それを表出させるのは少し薄っぺらい演技・演出だと思います.表情をあまり変えずに感情を表せてこそ名優・名監督と思います.あくまで個人の趣味の問題です,念のため.

それから菓子作り教室に通う生徒のPTSD等の原因を抽象的な映像で描くのですが,ナレーションなど入れて説明臭くて良いですから具体的な映像にしてくれた方がよかったと思います.これも見る側個人の趣味の問題ですが.

とはいえ,32回(8週)のところ24回まで見続けているので十分な及第点です.

第6週最後の第24回は蓮佛演じるところの白井が店の前でバイクにひかれた様に暗示させて終わるのですが,やっと菓子店を再開して軌道に乗りかけたのに立ち直れない試練を与えるというところは東海テレビの帯ドラのようです

白井とロックバンドのリーダーである秋山静(演: 木戸大聖)との距離感が第24回で縮まったのは少し唐突なように感じました.

Wikipediaで確認したところ,2022年4月から始まった夜ドラの最初のシリーズです.
が,どういうタイトルのシリーズかさえ覚えていません😓
東海テレビの帯ドラではそれも難なく乗り越えますが😓

嘘を混ぜるより本当を半分伝える方がまし

トランプやマスクが次から次へとセンセーショナルにいろんな組織や他国のことを言いますが,嘘と事実がごちゃ混ぜになっています.これは,かつてトランプのブレーンであったスティーブ・バノンが伝授した, “Flood the zone” という戦略に基づくようです.バノン曰く,「メディアは愚かで怠惰なので、1度に1つのことにしか集中できない」だそうです.

たしかに,テレビやラジオではニュースの時間帯は決まっていて,注目されているところから大量に情報が出てきては飽和して伝えきれません.

そして,ファクトチェックは1つの言説の真偽を検証するのに膨大な人員と時間を要するので,嘘か本当か解らない(あるいは混ぜこぜにした)情報が次から次へと出てくると,検証の実効性がなくなってしまいます.

そういう意味で,トランプやマスクがわが物としてやりたい放題なXや,再生数がお金になるYouTubeは,少なくとも嘘と本当がごちゃ混ぜだということを念頭に置いて見聞きする必要があります.

一方,既存の大手メディアについては,個人の感想としては,嘘は無視して良いほど少ないが,本当のことのうち国民,消費者にとって重要なことを報じていないと考えています

現時点で,リテラシーのある行動としては,トランプ,マスク,Xの情報,YouTubeの情報は余興としてみる(見たくない人は見ない).大手メディアの情報はいくつかのソースを確認する.特に海外メディアがどう報じているかを見るのがよいと思います.

肝心なことを報じなかった例としてはジャニーズ事件が挙げられるでしょう.他は報じられていないので知りようがない😓

アイシー (2)

その後も “アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~” 楽しく見ています.今どきの刑事物のパターンなんでしょうけど,主人公をいびりながらも協力する勝村刑事(演:新納慎也)の存在は個人的には要らないと思うのですが,他は全般悪くないです.

それにしても,初回を見て,この役要るのと疑問に思ったキャリアの刑事瑞江律(演: 柏木 悠)が暴漢に襲われて殉職してしまいました.階級は書いてませんが,キャリアで約一年半の研修は終えているはずですから警部なはずで,殉職となれば2階級あがりますから警視正ですね

たぶん,周りの圧力で脚本家は要らないと思いつつも,ねじ込んだのかもしれません.しかし,要らないから殺してしまうとは非情な世界です😓 まるでゴッドファーザー.

全体として笑わない波留も魅力的ですが,その波留をいびる役は見ていて痛いので,脚本家さん,勝村刑事も殉職させてください.

あるいは研修として刑事を経験しているとしたら警部補なので殉職して警視ということかも知れません.

冷凍餃子

もう3年前になりますけど、仲野太賀主演のテレビドラマ「拾われた男」(NHK・ディズニー共同制作) はとても面白いドラマでした。俳優の松尾諭の自伝的なエッセイが原作でそのストーリーも主演の仲野太賀、その奥さん役の伊藤沙莉らの演技もよかったです。

1つだけおかしなシーンがあって、伊藤沙莉が冷凍餃子をフライパンの上でコロコロ転がしながら調理しているのです。時間にしてほんの数秒だと思うんですが、日ごろから冷凍餃子をよく焼いている自分にはそのシーンがしっかり目に留まりました。

俳優たちはともかく、スタッフみな誰も冷凍餃子を焼いたことがないのかなあと思いました。

今日もそうだったんですが、冷凍餃子を焼くたびに思い出します。

そのシーンがドラマ全体の評価を下げるような事は無いですし、むしろ冷凍餃子を焼くたびに思い出すきっかけになっているのでよかったんじゃないかと思います。

脚本甘くないか 〜アイシー〜

フジテレビがAC JapanのCMばっかりやってると言うので見てみました.

それほどでもなくていくつかの保険会社や自動車メーカ,洗剤メーカーなどのCMが流れていました.たまたま変えたときに新しいドラマ『アイシー〜瞬間記憶捜査・柊班〜』の第1回が始まったところだったのでついでに見てみました.

主演の波留は冷徹で熱い(矛盾するような感じをしますが)刑事役をうまく演じてました.一度見たものを永久に忘れないと言う人がたまにいると言う話を聞いたことがありますが,彼女はまさにそういう能力を持った刑事で,それを捜査に役立てていると言う設定のようです.それをサポートするのが(たぶん)先輩で部下である山本耕史です.他にやたら熱い若手と中堅の中間の刑事と新人刑事,そして警察庁のキャリアでありながら現場を経験したいと言う若手刑事が1人います.

このキャリアで現場を経験したいと言う役どころが刑事ドラマで時々出てくるんですけど,少なくとも第1回を見た感想では,要らない役だと思います.他のドラマでもよかったと思うのは,唯一「駐在刑事」の軽部翔平(演: 佐藤寛太)だけだと思います.

話は比較的面白いのですが脚本の詰めの甘さが見られます.そのひとつは7年前に失踪した歌手志望の女性と親友であった女性が,波留たちがもう一度詳しい話を聞きたいと会ったときに,もう失踪宣告手続きするから良いんですと投げやりになって話をしなかったところです.まあ,親友だからといっても自分の人生もあるから区切りを付けなければいけないと思うことはあるのだと思うのですが,最後にもう一度話したって良いじゃないかと思いました.

さらに残念なのは,最終盤に失踪した女性が救出され,その親友の女性が病院で再会したとき,一度見捨てたんですから泣いてごめんなさいって言うのかと思ったら,普通に良かった良かった的な再会をしていました.自分が見捨てたことはなかったかのようで非常に大きな矛盾を感じました.

そういう再会にしたかったら,見捨てて証言を拒むシーンは要らなかったんじゃないかと思います.

そういう能力を得た経緯もドラマの中にときどき断片的に出てきます.