マッカーシズムは物心付く前の話で大昔のことですが,随分若い頃最初にドキュメンタリーを見たときアメリカは怖いなと感じたことを鮮明に覚えています.その後もマッカーシズムはドキュメンタリーで時々取り上げられ見たように思います.特にアメリカだと思いますが,「反共」という言葉で思考停止になる人が多いようです.日本の戦前の「非国民」に通じる,暴力的な破壊力があるように思います.
最近またその「反共」の恐ろしさを再認識したのは,一連のT一協会の報道やドキュメンタリーです.それらの番組によれば,そもそも「反共」だけの共通意識で教祖と意気投合した昭和の怪物の異名をとる岸信介が自宅の隣地(岸の私有地かどうかは見た報道やドキュメンタリーでははっきりしない)にT一協会の本部を誘致したのが自民党とT一協会の強い結びつきの始まりのようです.
アメリカではマッカーシズムばかりでなく,地球温暖化の反宣伝もその中心となったアメリカの物理学者フレ ッド・シンガーが自らの持つ強い反共意識をベースに繰り広げたことを,昨夜のNHK「バタフライエフェクト」で知りました.
反共の為なら相手の主張を科学的でないと科学的でない方法で非難する,嘘の賛同者リストを作る,それでいて石油会社から莫大な研究費をもらい世間の知るところとなっても平然としていられる.まあ,純粋な科学者でないことは間違いないです.
これまでの個人的な狭い関わり合いの中ですが,すべての思考の原点が「反共」にある(ように見える)人を何人か見てきました.反共を拠り所にすれば有無を言わさぬ正義だという態度なので,T一協会やSK学会の布教者に通じる嫌悪を感じます.SNSだけの繋がりだったら即ブロックしますが,他の関わりがある人とは少し時間をかけて自然とフェードアウトするようにしています.
まだ日本がとりわけアメリカと比較して救われているのは,「反共」で思考停止するがそれほど多くないところだと思います.
それとは別に,昨夜の番組でアメリカの大手自動車メーカーの偉い技術者が「自動車の排気ガスは大気中で消えてなくなる」なんて非科学的なことをのうのうと主張しているのを見て,やはり野放しな資本主義だけでは人類の滅亡が加速される一方だと感じました.