沖田×華

NHKドラマの「透明なゆりかご」はとても印象に残りました.清原果耶の演技が高く評価され,私もそれに異存はありません.しかし,このドラマは沖田×華の原作の良さというか,作り出している特別な世界観が強い印象の原因だったと思います.

堕胎された胎児に気持ちを寄せる主人公というのは,普通の感覚じゃないと切り捨ててしまえばそれまでですが,生命に対する考え方というか,自然にわいてくる感情としてこうして尊ぶ姿勢はあっていいんじゃないかと思います(凡人には持ち得ない感情だと思います).

さて,その沖田×華が,どこかのメディアで公開しているマンガの終わりのところがSNSで話題になったので,見てみました.

仲良く暮らしている老夫婦の夫が重病になり,いよいよ危篤になっても生きようと苦しみもがいていると,妻が夫の耳元で「あんたなんかずっと大っ嫌いだったから,さっさと天国に行きなさい」ときつく言いました.すると,夫は力が抜けてそのまま臨終しました.後日,葬儀を終えた妻は幸福そうな穏やかな笑顔でした

というような話でした.最初は,苦しみもがく夫を見かねて心にもなく大嫌いだと言って早く楽にさせたんだなと思いました.

しかし,それでは妻に後悔が残るはずで,葬儀のあとに至福の笑顔を浮かべられるとは思えません.

たぶん「大嫌い」は本心だったんでしょうね.大好きであり大嫌いだったから,最後に今まで言えなかった半分の本心である「大嫌い」を伝えることができて,その結果として,大好きな夫を早く楽にさせることができた.そう考えると,最後の穏やかな笑顔も理解できます.

夫婦の関係はいろいろあるけど,そんな夫婦もあると思います.

原作は沖田×華ですが,筆者の記憶による再生です.記憶違いはご容赦を.

回顧録

時々見ている,5時に夢中!の好きなコメンテーターの一人,作家の岩下尚史さんが,過日,「大企業の社長に(創業家出身とかでなく)成り上がった人は,出世した分悪いことをたくさんしてきたんだから,それをうんと美化した自叙伝・回顧録を(仕事として)書きましょう」という趣旨の発言をしていました.

まあ,ごくありふれた普通の人間だと思っている筆者も,過去のことを振り返えると,なんか,失敗したことばかり思い出されます.はまりこんで考え続けていると,人生で一番,二番の大失敗のことばかり考えて,強い後悔や自責の念に駆られ,すっかり滅入ってしまいます.

庭仕事などをしながら,過去の失敗を思い出すと,作業の片手間なので,深くはまり込むことはないですが,その分エンドレスに考えてしまいます.これも精神衛生上良いとは思えません.

普通の人生のはずなんだから,ひどい失敗もあれば,相殺できるか,せめて多少軽減できるくらいいいこともあったはずなんですが,自然な思考に任せていては,そちらには展開していきません.

誰に読んでもらうためでもないですが,時間があるので,認知症予防も兼ねて,回顧録的なものでも書いて,過去を振り返ってみるのもいいかと思いましたが,精神が持ちそうもないので,やめときます.

自叙伝や回顧録を自分で書ける人っていうのは,生まれてからこれまで一点の影も曇もなく過ごしてきた聖人か,よほどの厚顔無恥じゃないかと思うようになりました.

人間ではない😓

Raspberry Piで暮らせるか (7) webアプリは使える

Webブラウザで動かす,ワープロやスプレッドシートです.まあ,使えないことはないといった感じです.

日常的に使用しているのは,Googleスプレッドシートです.ちょっとした大きな表の読み込みや,スクロールは,けっこう時間がかかります.

今日は試しにiCloudのPagesを使用してみました.かなり長い日記のような文書ですが,やはり読み込みとスクロールに時間がかかります.文章の編集,スタイル割り当て,写真の貼り込み(リサイズ・位置合わせ)はできます.

最新のRasbperry Pi OSのもと,Chromiumでの利用です.

総じて,Core i7のMac miniと比較してしまうと,レスポンスは雲泥の差ではありますが,使えなくはないとの冒頭に記した評価となります.

Raspberry Piで暮らせるか (6) DOSエミュレーターその2

DOSのエミュレーターに関しては連戦連敗状態です.ちゃんとやる気になっていないというのが最大の理由かもしれません.適当に考えずに,パッケージをインストールして,先駆者たちのWeb情報を斜め読みして試して,だめだと諦めてパッケージをuninstall.

QEMUに関してはかなり長いこと使ってきているですが, AMD64 (x86_64)マシンにて,x86の32bitないし,64bitの仮想マシンを動かす(エミュレーションはしてない)というほぼワンパターンで使ってます.ですから,自力でインストールして長期間使っている割には経験値が積み上がってないです😥

WindowsでDOSboxを動かして経験を積む,Linux x86_64マシンで,QEMUの経験を積むっていうのを少し時間をかけてやってみます.

Raspberry Piで暮らせるか (5) DOSエミュレーター

ちょっと特異な方向に進んできましたが,どうしてもひとつだけ動かしたいDOSのプログラムがあります.無線クラブのお仲間が開発・メンテしているアマチュア無線の交信記録用ソフト(ログソフト)です.話せば長くなるので端折りますが,ログソフトは,GUIでなくて,CUIのほうが効率がいいし,データ構造が解りやすいので長年愛用しています.

いわゆるDOS/V仕様のマシンないしエミュレーターがあれば動作します.もちろんWindowsのDOS窓が一般的には手軽ですが,スタンドアロンのWindows機を持たないので,いろいろ工夫して使ってきました.

むか〜しは,Linuxマシン(Slackware)に,dosemuという,その名の通りのDOS emulatorをインストールして使用していました.その後,いつの頃からかMacintoshにVMWare Fusionをインストールして,Windowsの仮想マシンを走らせて,その中のDOS窓で動かすという使用形態が長く続き,その形で今日に至っています.

さて,このDOSプログラムを動かすのもRaspberry Piでなんとかなるか.ざっと調べたところいくつかDOS用のエミュレーターはあるようです.一番手軽そうなDOSBoxというのをインストールしてみましたが,FreeDOSも,残してあったIBM DOSもブートしてくれないので,深くはまる前に撤収です.

二番目の候補は,QEMUです.QEMUはSlackware x86 32bit時代から現在のSlackware64 (AMD64)まで,現用しているので,こちらのほうがとっつきやすかったかなということで,インストールしてみました.システムはいろいろ複雑ですが😥

まだ,インストールしたばかりで,これから,起動用のイメージファイルを作ってなんだかんだやってみます.

イメージファイルなしで,Linuxのファイルシステムの適当なディレクトリーをドライブに割り当ててブートできたdosemuは柔軟性があってよかったなとつくづく思いますが,CPUのエミュレーションはしてくれないのでRaspberry Piでは使えません.

あるにはあるけど,常用してないのです.