24日に冬の間に枝打ちした枝葉の後始末をしていたところ,4エレクワッドの第1導波器の14MHz用エレメントが切れて垂れ下がっているのに気がつきました.
昨年はさいわい1年間エレメント切れはありませんでしたが,このクワッドも上げてから21年が経過して,近年は年に1〜3回エレメント切れを起こしています.
もともと柔軟性のあるグラスファイバーのポールに結びつけられた裸銅線は,一年中ゆさゆさ揺れていて,角の部分は疲労してきます.24日まで4〜5日間,寒波の影響で季節風が強く吹き荒れていたので,最後の一撃となったのでしょう.
この時期はタワー下の木々の葉は枯れ落ち下草もないので,アンテナエレベーターをフルダウンできました(翌日).
前回フルダウンしたのは昨年3月で,その時の作業メモから要点検箇所を確認したところ,問題なしでした.
修理作業はさらに翌日行いました.第1導波器のスプレッダーを取り付けているX字型の金具を,スプレッダーを付けたまま抜こうとしましたが抜けませんでした.
やむなくプランBで,柱上でスプレッダーをクランプから外して下ろします.この方法の最大の欠点はどうしてもワイヤーエレメントがこんがらがるので,ストレスがかかってダメージのある部分を余計に傷めてしまうことです.実際,14MHzのエレメントが,自然に破断した部分の他2か所で切れました😓
このあとクランプを外しましたが,ネジの圧力でブームが変形して抜けにくくなっていたようです.
地面でスプレッダーを組み立てて破断した3か所をはんだ付けして,残る1つの角の部分もかなり削れていたので,補強しました.
つなぐのも補強も同じで,つなぐ場所に5〜10cmの銅線の端切れをあてて,スズめっき線で巻いて,その上からはんだ付けします.
気温はまあまあ上がりましたが,風もあるので,とてもじゃないけどガス式はんだごてでは無理なので,100Wの普通のはんだごてを使いました.
完成したエレメントの取り付けは,クランプに針金で2.5mほどの長さの太めのアルミパイプを縛り付けて,ガチャンとはめるという机上の空論とも思える方法なのですが,これは,過去にも成功していて実績のある方法です.今回も面白いように簡単にはまりました.
前述のようにブームが変形して滑りにくいので,当て木をしてハンマーでたたいて押し込みました.
今回第2導波器の18MHzのエレメントが痛んでいるように見えましたが,特に手当てできませんでした.たぶん次に切れると思います.
日没までには全て作業完了しました.