UW IMAPのIPv6解決

光明をたどったんですが,芳しくありませんでした.IPv6+SSLのパッチが当たったというRedhat系のrpmのソースをいろいろいじっていましたが,IMAP部分だけではbuildできません

そこで,Slackwareに戻って,Slackware-currentにあるalpine-2.20について,コマンドを受け取るルーチンに,受け取ったコマンドをログに書き出すように細工して確認したところ,IPv6だと,文字化けして受け取っています.たとえば,こんな感じです.

Feb 28 12:43:54 je1sgh imapd[1807]: Slurp input (dump): ^V^C^A^B

ですが,それが解っても,これ以上はどうしようもありません.

一つ腑に落ちないのが,Slackwareで使用している,alpine-2.20というソースの出所が見つからないのです.UW IMAPを引き継いだPanda IMAPとかいうプロジェクトらしいんですが.

もうあきらめようと思って,ダメ元でUW IMAPのサイトにある,alpine.tar.bz2をbuildしてみました.展開すると,alpine-2.00というディレクトリーに展開されます.バージョン番号から,Slackwareのものよりずいぶん前のものと推測され,期待薄です.

ところが,buildしてimapdだけコピーしてみると,なんと,全く問題なくIPv4, IPv6のどちらの接続も受け付けます.

なんだったんでしょう^^;

imap-ssl-ipv6

少なくとも,Slackware-14.1, -currentのIMAPサーバーはぶっ壊れています.

追記

その後の調べで,Alpine 2.20のソースでもOKです.パッチを当てずにオーソドックスにbuildしてできたimapdを/usr/sbinに置けばちゃんと動きます.

しかし,どうしたわけか,alpine.Slackbuildでbuildすると,だめです.alpine.Slackbuildも,imapdにはパッチを当ててないんですが.

また,上記のalpine-2.00もalpine.Slackbuildでbuildすると,IPv6を受け付けなくなります.

できれば,原因を解明して,Slackwareの開発者にフィードバックしたいのですが,全く解りません^^;

解決

Slackwareの問題点解りました.ただし,開発者への連絡法が解りません^^;

また,RPM系はどういうわけか,shared libraryにこだわっていて,関連ライブラリーなどをsharedとしてインストールしなければなりません.はまり始めると,底なしの依存性地獄に陥るでしょう^^;
slurpというサブルーチン.
configureのオプション,makeのオプションは,はalpine.Slackbuildを参照.

UW IMAP見えてきました

まずはpatchを探すということで,取り組み始めたら,RPMのパッケージの修正記録に,

* Tue Apr 27 2010 Rex Dieter <rdieter@fedoraproject.org> - 2007e-11
 - SSL connection through IPv6 fails (#485860)
 - fix SSLDIR, set SSLKEYS

というのがあるのを見つけました.

やっぱりそうなんです.SSL接続するときにはIPv6が使えないのです.IMAPアクセスするのに,SSL接続しないなんてことは,普通は考えられないのですが.

ということで,一条の光明が見えました.昼飯担当なので,午後,昼寝を返上して取り組みたいと思います^^;

IMAPサーバーの方針

ということで,IMAPサーバーのIPv6化について,一応方針が固まりました.まずは,UW IMAPのIPv6対応パッチがないか探してみます.これは,期待薄ですが.それでなければ,IPv6に対応しているとうたわれているCourier IMAPに乗り換えます.

Courier IMAPは,UNIX/Linuxのレガシーなmboxではなく,Maildirという各ユーザーのホームディレクトリー内にあるサブディレクトリーにメールを保存する方式だそうで,これを導入するためには,届いたメールをsendmailから受け取るローカルMDAと,CUIのメールクライアントソフトもMaildir対応のものに更新しなければなりません.

特に,ローカルMDAの切り替えは,sendmail.cfの書き換えを要しますので,失敗したり,切り替え作業時に届いたメールを永久に紛失してしまうことがあり得ますので,慎重に行わなければなりません.

現在プロバイダーの切り替えが完了してしなくて,これから,重要な連絡メールが届く予定もあり,実施すべきではありません.

ということで,逆に時間的に余裕があるので,じっくり取り組みたいと思います.

昨夜寝ない(ウソ^^; )で確認したこと (UW IMAP + IPv6)

今使っているIMAPサーバー(IMAP daemon)は,UW IMAPという,それなりに有名なものです.Slackwareに普通に付いてきます.これのIPv6対応がなかなかうまくいきません.同サイトにある,このページを参考にあれこれやってみましたが,解決せずです.

inetdは,Slackwareに付属するinetdをSlackware-currentのソースからbuildしたものにupgradeして使っています.このページにもだめと書いてありますが,inetd.confに2行で,tcp(4), tcp6を記述してもだめです.1行で,tcp46としてもだめです.

inetdがタコなのかも知れないので,rsyncで試しました.rsyncでは,やはり記述は1行にして,

rsync   stream  tcp6   nowait  root   /usr/bin/rsync rsyncd --daemon

とすると,IPv4, IPv6どちらの接続も受け付けます.tcpのままだと,IPv4オンリーです.ということで,inetdは完璧ということが解りました

imapdもSlackware-currentのソースからbuildしたものと差し替えましたが,tcpでも,tcp4でも,tcp6でもtcp46でもNGです.

現在の心証としては,UW IMAPサーバーはIPv6対応していないのではないかということで,これは大変困った問題です.

追記

Wikipediaでは,UW IMAPのIPv6サポートは”?”となってます.誰もIPv6で使おうとしていないのか^^;

というか,そもそもたいした仕事をしてない^^;

LANのIPv6化

まだ,新しいプロバイダーへの対応が完了していません.

わが家のLANの変遷に関係したことなんです.もともと最初に光ファイバーをひいてから,何回目かのプロバイダーまでは,ONUに自前のLinuxサーバー・ゲートウェーをつないで家庭内LANを構築していました.そのONUがONU+プロバイダーお仕着せのルーターになりましたが,それまでのLinuxによるLAN管理方法を継承した方が楽なので,お仕着せルーターはブリッジ的に使ってきました.

201603-01

これは,私にとってはLANの管理は楽なのですが,もし私に何かあった場合,家族が自前ルーター・サーバーを管理することは不可能なので,Nuroにしてから,お仕着せルーターにクライアントを直接つなぐ普通の形態にしました.

201603-02-Nuro

自前のサーバーは,プロバイダーや,独自ドメイン宛てに来たメールを受け取り,imapによって自宅内のクライアントや外部からアクセスしたクライアントにサービスします.

つまり,LAN内でも,外出先からでも同じFQDNの同じアカウントにシームレスにアクセスできるのです.これは捨てがたい機能です.

家 の中でしか使わないPCは,サーバーのプライベートLANアドレスを手動で与えれば良いのですが,iPadなどモバイル機器は,同じ設定で,自宅内ではプ ライベートLANアドレスで,外からはルーターのグローバルアドレスでアクセス可能にする必要があります.そのために,LAN内で動いている自前のDNS サーバーの参照が必要となります.

ありがたいことに,Nuroのルーターには,DNSを手動で追加する機能があり,この実装が簡単にできました.

ところが,今回の新しいプロバイダー提供のルーター・ゲートウェイには,DNSを手動で追加する機能がありません.

201603-03-Nuro-beyond

そうすると,iPadからje1sgh.mydns.jpにつなごうとすると,自宅内でも外でもルーターのグローバルIPアドレスが返され,自宅内では自前サーバーにアクセスできません.

解決策はないか.あるんです.LAN内でサーバーにアクセスする場合,完全にIPv6化してしまうことです.

で,いろいろ試していますが,かんじんなimapサーバーがIPv6対応していません^^;

imapサーバーのIPv6化が当面の課題となりました.