SIM swap 詐欺 (3) MVNOが低リスクかも

SIM swap 詐欺の被害者にならないようにするにはどうすればよいか,考えてきましたが,やはりMVNOと契約するのが一番リスクが低いと思います.

その根拠はMVNOの契約者数の少なさです.最近のデータでも全契約者のうちの10%足らずのようです.

最近の報道に寄れば,犯行グループはフィッシングなどによって銀行口座情報などを抜き取ります.また同時に得た電話番号に基づきキャリアを特定します.しかし,前の記事の考察の通り,犯行グループはMVNOの場合はどのMVNOか,それ以前にMVNOかどうかも知り得ません.

闇バイトに応募した人の写真とフィッシングで得た情報から偽造した免許証をその応募した人に渡しキャリアの窓口に出向かせます.で,もしターゲットがMVNOの契約者であったら,そこでアウトですが,その確率は10%未満です.何か勘違いしたとかごまかせばよいし,仮に捕まったとしても使い捨ての闇バイトです😔

犯行グループは闇バイトを使い捨てと認識していることは各種報道から明かですし,犯罪ですから他にもいろいろリスクがあり,MVNOである10%足らずの確率は無視できるのでしょう.

もちろん日頃からフィッシング詐欺に引っかからないように気をつけることは重要ですが,情報を抜かれても被害者はすぐには気がつかないのがこの詐欺の怖いところです.ですから,情報が抜かれたとしても被害に合わないように(=SIM swapされにくくする)できることをしておくことは重要だと思います.

MNPが普及した今日,番号からだけでは特定できないので,一度電話をかけて呼び出し音を聞き特定しているはずです.

SIM swap 詐欺 (2) 考えつく対策

最近話題になっているSIM swap 詐欺については,数年前に書かれた「オンラインだけで手続きをするMVNOが危険」と考察する記事が多数見つかります.

SIM再発行のための情報だけを抜き取るならばたしかにそうかも知れませんが,犯罪者にとっての最終目的であるネットバンキングによって不正に預金を送金して奪うためには,同じ人から銀行の口座情報もフィッシングによって抜き取らなければなりません.

それを考えると,実店舗で偽造免許証によって人間の店員をだますという手段をとれば,フィッシングで抜き取るべき情報は銀行口座情報だけで済むことになります.

一度のフィッシングによって抜き取れるであろう情報は,

  • 銀行名,本支店名,口座の種類,口座番号
  • 口座名義
  • 生年月日
  • 連絡先電話番号

が,だます場合無難なところ😓 ですが,さらにメールアドレスがあれば便利ですし,運転免許証の画像まで得られれば後の作業はかなり楽でしょうね.もし免許証の画像の入手ができない場合は住所も得て適当な免許の日付と番号を付けた免許証を偽造するのでしょう.

次にSIM をだまし取るわけですが,まずは携帯の電話番号からどこのキャリアか下調べをしますが,MNPが一般的になった今日,番号が初期に割り振られた時のキャリアと今契約しているキャリアが同じとは限りません.

そこで,ターゲットに一度電話をかけてみて,呼び出し音からキャリアを割り出すことになります.それで闇バイトに応募した人に偽造免許証を持たせてキャリアの実店舗に出向かせます.

たぶん,こんな手順でしょう.

だとすると,MVNOは安全と言うことになります.まずどこのMVNOに契約しているか,呼び出し音を聞いたところで解らないでしょう.相手がどこのMVNOと契約しているか解らない状態で,SMSによってフィッシングを仕掛けてもさすがに有効な情報は得られないと思います.

それでももしSMSで送りつけた巧妙なフィッシングにかかり,MVNO名😓とID/パスワードを抜かれたらアウトかも知れません(登録メールアドレス(IDと兼用の場合が多い)だけだと,メールアカウントまでハックしないと,パスワードを変更できません).

まただます側にもせっかく銀行口座情報を得ているのに,このおかしなSMSによって相手を警戒させて使えなくするリスクがあります.

ということで,一人の人が相当巧みであるとはいえフィッシングに2度引っかかる可能性を考えると,MVNOの方が安心と言えます.それもマイナーな会社ほど安全である確率が高そうです.

つまり,不審な不在着信が予兆としてあるのかも知れません.
そもそもMVNOなのかどうなのかさえも.

SIM swap 詐欺

数年前に一度話題になりましたが,最近またニュースになり関心を持ちました.

一般消費者として一番の関心事は,「どうすればSIM swap詐欺に遭うリスクを減らせるか」でしょう.

報道によると,最近の事件の例では,

  1. 銀行のパスワードを含む口座情報がフィッシングで抜かれる
  2. 免許証を偽造され,別人がなりすましてキャリアの窓口に行く(免許証の写真は当然その “別人” )
  3. SIMを紛失したと届け出て新たなSIMカードを発行してもらう(それと同時に被害者が持つ正しいSIMカードは無効になる)
  4. 犯行グループは,新しいSIMとフィッシングで得た情報から,ネットバンキングにより被害者の預金を不正に送金する

というような手順だそうです.3から4までは数十分以内だそうで,被害者のSIMが使えないと気がついてからキャリアに連絡を取ってもたいてい手遅れだそうです.

また,金融機関が「不審な取り引き」として検知し被害者に電話をして確認しても,電話は交換したSIMのスマホ,つまり犯行グループのスマホにかかるので,「たしかに私が送金しました」と答えられると,不正な送金を抑止できないそうです.

この例で一番驚き呆れるのは,キャリアの窓口で別人が偽の免許証を提示しても本人確認ができてしまうことです.新規契約のときに免許証など本人確認書類のコピーを取られますが,後の手続きで参照はしないのですね.

それと,いくら精巧に作られているとはいえ,免許の番号の構成や交付年月日,免許の条件などに矛盾があるはずなのですが,そういうあたりは全く何も確認していないということでしょう.いや,フィッシング時に,「本人確認書類」として免許証画像をuploadさせているのかもしれません.そうなると,顔写真以外については窓口の本人確認の甘さを責めるわけにはいかなそうです.

SIM swap詐欺について検索すると,何年か前,たぶん最初にSIM swap詐欺が話題になった頃の記事が多くヒットしますが,これらは窓口に出向かないで手続きができるMVNOが危険だと指摘するものが多いですが,実際は逆で窓口の方がざるなようです.

ちょっと考えれば解りますが,実店舗のないMVNOの場合,SIM再発行の手続きをする場合,MVNOのサイトのログイン情報(少なくともメールアドレス)まで抜かなければなりません.銀行の情報に加えて,です.それに引き換え実店舗であれば偽造であれ何であれ免許証を “本人” が持参してくればSIMの再発行は可能です.

で,どうすればよいのか.そもそもフィッシングにひっかからないようにするしかなさそうですが,どんな賢人でもプロのだましに100%引っかからないとは言い切れないと思います.そしてフィッシングは引っかかってもすぐには引っかかったと気がつかないから始末が悪いです.

スマホを複数台持ち,メインのスマホと違う番号を銀行に届け出る.しかし,フィッシングに引っかかった際銀行に届け出た番号まで抜かれているとそれも効果ないですね.

eSIMにすればよいかも,と思いましたが,お間抜けな窓口にeSIMの番号を告げて紛失したと言ったら,SIMを再発行されてしまうかも知れません.

それはともかくeSIMについてはキャリアによって再発行の手順が異なるようで,いまのところリスクの検証のしようがありません😓

闇バイトなどで雇われたと推定されます.

電力使用量の減少 (2)

今契約している電力小売会社には,2019年頃東電から切り替えたのだと記憶しています.最近リニューアルされたその会社のサイトから2021年7月分から2023年5月分電力使用量と支払った料金のデータがダウンロードできたので,グラフにしてみました.

青い線が電力使用量で,左側の目盛りに対応しています.オレンジ色は支払った料金(=請求額)であえて相対値で表示してあり,実際の金額がわからないようにしてあります.

短い期間ですが,冬のピークと夏のピークが交互に現れています.夏と冬のピークに大差はありませんが,冬は灯油も購入するし,ガスの使用量も増えますから,エネルギーに費やす金額はずっと多いです.

このグラフで電力使用量は2022年初め(冬)が一番多く,2022年夏,2023年冬と少しずつ減っています.にもかかわらず,料金は値上げの影響で目に見えて増えています.ただし,2023年3月分からは政府の補助の効果で,減っています.

この補助が終わったらとんでもない料金が請求されるのだと思うととても心配です.

前月11日から当月10日までの使用分.

電力使用量の減少

ロシアのウクライナ侵攻にも関係しますが,昨今エネルギーや食品の価格が上がって弱っています.

しかし,わが家の水道使用量と電力使用量は昨年秋のリフォーム以後はっきりグラフに現れるほど減っています.

水道に関しては,34年前の旧式な3つの水洗トイレを2つの最新式水洗トイレに改廃したからと解っています.旧式のトイレは「節水型」とうたっていますが,あくまで30年以上前の節水型であって,一度の水洗で14Lもの飲用可能な水道水を使うという罰当たりな仕様でした.

新型はわずか4Lちょっとで,一度の水洗で10L近く節約できます.トイレが3か所から2か所になっても住んでいる人間の生活様式,というか具体的にはトイレに行く回数に変化はありませんから,ただただ一度に流す10Lの違いが出ているのだと思います.

差は,詳しく書くといろいろ解ってしまうので書きませんが,かなりな量です.ただし料金的には月当たり1,500〜2,000円くらいです

水道の使用量が減少することについては,とにかく1回に流す水の10リットルも減るということがリフォーム工事の前からわかっていましたから,その総量は別にして想像がついていました。

予想外だったのは電力使用量です.ちょうどリフォームの翌月から下がっていて,他に交換したり使用停止した電気製品はありませんから,トイレの暖房付き洗浄便座の改廃に伴うと思われます.

例えば,一年で一番電気を使う(=寒い)2月分(1月11日〜2月10日分)の前年との比較では月当たり82kWh減りました.

棒グラフが「現在」で,折れ線グラフが「前年」.599kWhが2023年,グラフ上に表示されている681kWhが2022年の同じ期間の電力使用量

一時間あたりにすると110Wです.3台の暖房便座で,40W弱ずつというありそうな計算結果になります.そんなに無駄に食っていたんですね.

当然3台が2台に減ったと言うことも大きいですが,節電の設計が相当良くなっている(と言うより旧式のものはほとんど節電の意識も技術もなかったと言えるでしょう)と思われます.

ただし,電力の単価が上がっているので,この2月分に関しては前年よりも請求金額はかなり増えています

上下水道使用料で,2か月に一度の検針・請求です.
その後は政府の助成金の効果があり,前年より安くなっています.