NHK: ルポ 死亡退院 〜精神医療・闇の実態〜

昨夜は,サタデーニュースウォッチ9を見てから,ぼちぼち寝ようかなとしていたら,標記の番組が始まり,関心を引かれ,結局最後まで見てしまいました.

最近になって看護師らによる虐待や暴力が明るみになった滝山病院のルポです.

精神病院の虐待・暴力事件は昔からありますが,番組ではその実例として2つの病院の事件が紹介されました.

あれ,「朝倉病院事件」は紹介しないのかなと,不可解に思いましたが,なんと,滝山病院の現院長が朝倉病院の事件当時の院長だったという,なんとも恐ろしい現実が番組の後半に明らかにされました.朝倉病院事件もその時に紹介されました.

もしフィクションだとしたらかなり安易な設定ですが, “現実” です.悪魔のような所業を行った人物が場所を変えてまた悪魔のような所業を繰り返している.

滝山病院の内部告発による朝倉院長の発言(録音された音声)を聞くと,病院内の虐待や暴力が現場だけの問題ではなく,上から下までそういう体質であることがよく解ります.

このような人として許されぬ行為を行っている病院が,世の中の必要悪として存在するというのは何とも悲しいことで,その存在をみて見ぬ振りをして明らかにしてこなかった関係者たちの人としての罪は重いと思います.

たぶん,この種の事件で最悪だったと記憶しています.

冬の輪舞(完)

ここのところ欠かさず見ていた標記のドラマが完結しました.

最後はちょっと無理がありましたが,何とかハッピーエンドでした.とはいえ現実の話だとすると,この先どうなるのか不安要素が多数あります.フィクションなんでどうでも良いのでしょうが😓

前の感想にも書きましたが,1人の人生に1度あるかないか(たいていの人には起こらない)ような大事件が後半も次から次へと起こり続けました.

その原因は借金などの外的要因の他,遠野なぎこ演じる主人公のしのぶと,もう一人の重主要人物千鶴子の心の動きにもあります.この2人以外も主要人物の心は大きく動くので,人の心のありようとして一貫性がなさ過ぎるんじゃないかと感じることが多々ありました.

例えばしのぶは最初は百合を絶対に千鶴子に渡さないといいながら,後になると百合は千鶴子に育てられた方がしあわせだと言い切ります.もちろん途中で状況に大きな変化があったわけですが,心の揺れを通り越して,別人の考え方になったんじゃないかと感じるほどの心変わりです.同様の心の大きな揺れは千鶴子にも,母の則子にも,しのぶの母静子,父龍作にもありました

劇的に話を展開するのに無理矢理主要人物の心を変えてしまう,というか変えざるを得ないということなのだと思います.

フィクションだから,エンターテインメントだからと割り切って楽しむのが正しい見方なのでしょう.

いや,「最後も」
例えば都内の条件の良い土地とはいえ老朽化しているであろう大丸病院が建っている土地を売却して3億円からの借金は帳消しにできたのか,今後の大丸家の生計はどうたてていくのか,生体腎移植をした母子の今後の健康に問題はないのか等々
弟の澄夫と叔父の裕喜は例外的に一貫していました.
百合は強烈な心的外傷を受けて記憶を失った時期を挟んでいるので除外しても良いかも知れません.
龍作はそもそも人格に大いに問題があるので除外しても良いかも知れません😓

早く終わらないか4月

私は上記の記事の「先輩」そのものです.最近テレビではNHKのアナウンサー以外の人は首相を含めて皆,[二\カ゜ツ][シ\カ゜ツ]といいます

正しい[二カ゜ツ\][シカ゜ツ\]というイントネーションで教育を受け,そのイントネーションに慣れ親しんで使い続けてきたものにとって,[二\カ゜ツ][シ\カ゜ツ]は聞くのが辛いです.

まあ,4月が終われば聞く機会も減るでしょうからがまんしますが,とっとと4月が終わらないかなあと思います.

NHK放送文化研究所の記事は2001年のものなので,それから20年以上経って[二\カ゜ツ][シ\カ゜ツ]が蔓延してしまいました.

カマキリ先生は見ないけど今年もクマバチが飛び始めた

カマキリ先生こと香川照之氏は,何か月かの謹慎期間を経て,昨年末には復帰して歌舞伎に出演したそうですが,カマキリ先生は当分復活しないか,あるいは永久に復活なしかも知れません.

そんな中でもカマキリ先生がカマキリの次かその次かその次くらいに好きなクマバチが今年も飛び始めました.

わが家からスーパーまでの田舎道の途中でホバリングしていました.ホバリングといってもあちこち動くので,ビデオでは追い切れませんでした.一瞬ピントが合ったところのスティルです.

異次元の少子化対策はアベノミクスの二の舞

好景気が賃上げをもたらし,結果的に “良い” インフレになり好景気が持続するという “循環” について,先に流通マネーを増やしてインフレにすれば,景気が良くなるなんて言う机上の空論に基づいて長年行われてきたアベノミクスは失敗し,指南役のイェール大学名誉教授浜田宏一氏も誤りを認めました

循環に見えますが実は好景気→インフレの一方向の因果関係が繰り返されているだけで,インフレが好景気の原因にはなり得ないでしょう

岸田首相が現在推進しようとしている “異次元” の少子化対策である,子育て世代の支援拡充は悪くないですが,子供が増えるための根本的な部分には全く触れていません.

若い人たちに経済的・時間的に余裕ができるようにして,また,出会いの機会を増やすような具体策をしないと,子供が増えるという最終目標にはほとんど効果はないでしょう.

自分の若い頃を振り返っても,児童手当が拡充されたからと聞いて結婚に前向きになる若い世代の人たちが統計に表れるほど多くいるとはとても思えません.

因果関係をしっかり見極めて,根本原因への対策を取らないと「ラストチャンス」をみすみす逃してしまうでしょう.

少なくとも流通マネーをいくら増やしてもインフレは起こらないと言うことは実質賃金が長らく下がり続けるという犠牲の下に実証されました.