わが家,というか筆者が最初に使ったディジタルカメラはKodak DC20です(1996年8月28日購入).たぶん素人用の普及型ディジタルカメラとしては最初の物だと思います.もう26年前ですがなんとなく経緯を覚えています.
1996年3月10日からシドニーに赴任していました.翌年の6月9日まで滞在して,現地の国立の研究機関で客員研究員として研究活動を行うというものでした.3月中は4月はじめに到着する家族4人と一緒に1年ちょっとの間住むことになる住宅を探すのが,公私ともの大きな任務でした.
当時は子供たちもまだ幼く,末娘は生後わずか3か月でした.ということで,写真やビデオを撮りたかったわけです.
家族が大手映像機器メーカーに勤めている関係で当時主流だった8mmビデオ(アナログ)を買って持っていきました.このビデオカメラには,240×180画素と,今日的には話にならないほどの低解像度ですが,デジタルスティル写真が撮れる機能があり,手軽で,パソコンに取り込んで扱えるので筆者にとっては写真撮影の主流になっていました.
そんな頃,Kodak DC20のことを知り職場近くの大手家電店に寄って買いました.当時のオーストラリアはGST(日本の消費税とほぼ同じ)はなく,その代わり輸入品に大きな税金がかかり,パソコン関係はアメリカで売られている2倍近い値段がしました.
WikiPediaにはなぜか当時のオーストラリアの販売価格がAU$560だったと書かれていますが,実際日本円換算で5万円近くしたという記憶と合致します.
購入して大人げなく帰りの電車内で箱を開けて人のいない方に向けて撮った,人生最初のディジタルカメラによるディジタル写真がこれです(1996年8月28日撮影).
ニューサウスウェールズ州の州営鉄道の通勤型2階建て車両の1階です.解像度は低解像と高解像の2つがあったと思いますが,この写真は高解像の493×373です.たぶんデフォルトだったんだと思います.保存できる枚数が高解像度だと4枚とかなので,このあとはたいてい低解像度で撮ったと思います.
パソコンへのロードはシリアルポート経由で付属の専用ソフトで行ったと記憶しています.非常に低速でした.
ちなみにDC20で撮影した箱です.
値札が一部見えますね.AU$54…なので,SRPよりは少し安く売っていたようです.
私はDC25を持ってました。
日本でデジタルカメラと言えばカシオのQV-10が最初となってて,それより古いAppleのQuickTake 100が必ず無視されますが,このQuickTake 100もコダックのOEMだったと記憶しています。
JG3QQK/Kimuraさん,コメントありがとうございます.
Wikipedia(en)によれば,DC25はDC20と同じ時期に出たようですね.Wikipediaの記事はそれぞれを知っている人がそれぞれ勝手に書いたみたいで一貫性がなく,機種の違いや発売の順序が分かりにくいですが,PCMCIA(現PCカード)スロットやLCDモニターの有無の差があってずいぶん機能に差があるようです.
モニターも外部メモリースロットもないDC20でしたが,可能性は感じました.
https://en.wikipedia.org/wiki/Kodak_DC_Series#Kodak_DC20