パッシブか強制空冷か

いま,Raspberry Pi 3 Model B+(RPi3+)は,アマゾンの出店者から買ったヒートシンク一体型のケースを使用しています.ファンの付いてないパッシブな冷却です.

CPUの温度が50℃くらいの時,ケースの温度は40℃くらいです.

gkrellmによるCPUの温度表示
ほぼ同じ時刻(条件)におけるケースの表面温度

パッシブなヒートシンク一体型ケースのメリットとしては,

  • 確実に冷える
  • ファンなどの故障によるオーバーヒートの心配がない

等が主なところです.逆にデメリットは,

  • Wi-FiもBluetoothも弱い

です.全体をアルミで囲っているわけですから,当然と言えば当然です.Wi-Fiルーターの近くでいじることが多いので,ネット接続のほうは問題にはなりませんが,Bluetoothはキーボードがしばしば切断してしまいかなり支障をきたしています.

また,ケースを触ったとき,思ったより暖かいのになかなか慣れません.冬だと気持ちいいのかもしれません.

そんなこんなで,冷却装置を見直し中のRaspberry Pi 3 Model B (RPi3)のほうは,樹脂製のケースに大きな穴が開いていてファンで排気するオーソドックスな空冷ケースを購入することにしました.発熱するチップにはそれぞれおもちゃみたいなヒートシンクを貼り付けます.

お盆休みを挟んでしまったので,到着するのが1週間ほど先になりました.

RPi3でRTSPを見る: displaycamerasはNG

当初の目的は,遊んでいるRaspberry Pi 3 Model B (+)で,監視カメラのReal Time Streaming Protocolの画像を見る,なんですが,Manjaro ARMのKDE Plasma DesktopをインストールしてVLCを動かす,と,個人の嗜好に思いっきり引きずられてしまいました😓

シンプルに, “RPi3でRTSPを見る” という目標へ一番近そうなのは, GitHubの “displaycameras” を試してみる,だと思うので今度はそれをやってみます.

インストール不可

一言で言えば,「古すぎて話にならない」です.

displaycameras自体,3年も前のalpha版が放置状態です.そのdisplaycamerasがRTSPを見るために使うのがomxplayerで,こちらはさらにその数年前に開発が止まってます.サイトのREADME.mdの冒頭には,

Note: omxplayer is being deprecated and resources are directed at improving vlc.

とあります.そう,今日的には,RTSPを見るのにVLCを使うのは一番正しい選択です.そのVLCのRTSPが,Debian系で機能を止めているのだから,やはり,Debian系以外のdistroを使う,というのはこれまた正しい選択でした.

もう一つ選択肢があるとしたら,Raspberry Pi OS上で,自分でVLCをbuildする,ということになりましょう.

RPi3でRTSPを見る: Reboot 5 まとめ

Raspberry Pi 3 Model B (+) (RPi3(+))にて,RTSPを見るプロジェクト,一応成功して終了とします.

RAM 1GBモデルでないと多分無理だと思います.

使用するdistroはManjaro ARMで,その “KDE Plasma Desktop” のRapsberry Pi 4版です.問題なくRPi3(+)にインストールできます.micro SDカードは32GBのものを使用しましたが,16GBでも大丈夫だと思います.

設定では,起動時にSDDM (greeter)は使わず直接ログインするようにしたほうがいいと思います.

swapについては,デフォルトのままで1.3GBのzramが設定されるのでこれが丁度いいと思います.

初期設定が完了して起動して,Wi-Fiなどネットワークへの接続設定が完了したら,パッケージのupdate/upgradeが必要ですが,これはかなり時間がかかるので,root権限で,

pacman -Syu

をかけて一晩ほったらかしたほうがいいと思います.

このあと好みでいくつかソフトをインストールすればいいですが,systemdで動くものが増えると,メモリーが圧迫されるので,本来の目的であるVLCを動かすことの支障にならないよう,追加アプリは程々にしたほうがいいと思います

そして,

pacman -S vlc

で,vlc本体と必要なライブラリーなどをインストールします.

これでGUIのVLCまたは,CUIのcvlcを動かせばよいわけで,Real Time Streaming Protocol (RTSP)の画像を見ることができます.

冒頭で「一応成功」としたのは,CPUの冷却が必ずしもうまくいっていないためです.

写真左の黒いケースは,パッシブなヒートシンクとケースが一体化したもので,安定していますが,右側のプラスチックケースの中に組み込んだ,中国製強制空冷装置は,ケースの外に排熱できないためあまり効果的ではありません.

新たにパッシブなヒートシンク一体型のケースを買えばいいんですが,中国製強制空冷装置への投資が全く無駄になってしまうので,しばらく考えます😥

RPi3でRTSPを見る: Rebootシリーズ

まとめページ

筆者は,システムの監視用に, “gkrellm” をインストールして自動起動するようにしています.

RPi3でRTSPを見る: Reboot 4 なんとか目途

ようやくゴールが見えてきました.以下,特に断りがなければRaspberry Pi 3 Model B (+)(RPi3(+))の話です.いつものように全部当社調べですが,今日現在,以下のようなことが分かっています.

  • Raspberry Pi OS, Debian ARM, Ubuntu ARMの配布するVLCは,Real Time Streaming Protocol (RTSP)を見られなくしてある
  • Manjaro ARM xfceは,スクリーン表示が何らかの原因で一度消えると,マウスやキーボードを操作しても画面が復活しない.画面が消えた状態でもシステムは生きていてsshで外部から接続できるが,rebootしても画面は復活しないので,poweroffして,電源をoff/onする必要がある(後の注(2022/9/6): 本件解決しました).
  • Manjaro ARM KDE Plasma Desktopは,1GB RAMのRPi3(+)に32GBのmicro SDカードで十分動く.
    • Swapはデフォルトでzram 1.3GBとなり,これがちょうどいい.
    • スクリーンが消えても,マウス操作で復活する(それが当たり前なんだけど😥)
  • VLCのCPU負荷は,モニターサイズに依存していると思われるが,横1080〜1280のモニターなら,120〜250%程度に収まる
  • CPUの冷却は,ケースのおまけに付いてくる,チップの上に貼るヒートシンクによる自然空冷では不十分で,大型ヒートシンク(ケース一体型)が,安定性を含めて 一番良さそう
ケースのおまけに付いてきたヒートシンクたち

今のところ,新規にManjaro ARM KDE Plasma Desktop版を32GB micro SDカード上にインストールしたRPi3 (+) でVLCを動かして,監視カメラのrtsp画像を表示することに成功しています.コマ落ちも多少ありますが,十分実用に供すると思います.

これまで,Raspberry Pi 4 Model B (RPi4)に接続したSSDをboot用/root用としてManjaro ARM KDE Plasma DesktopをWSとして熟成してきたシステムがあり,そのrootドライブの中身が20GB程度なので,これをSDカードにコピーしてRPi3(+)で起動しないか,つまり,Manjaro ARMの全部載せをRPi3(+)で動かそうという欲張った試みを昨日からやってますが,これがなかなかうまく行きません.

今,思いついたうちの最後の設定の試みをしていて,これでだめならあきらめます.

RPi3でRTSPを見る: Rebootシリーズ

2022年8月11日
その部分のソースのライセンスを問題視しているようです.他のディストリビューターは気にしてないから見られるようです😥
Screen SaverとScreen Lockもオフしても消えるので原因がよくわかりません.
もちろんファンで吸排気するケースも熱的には十分ですが,この手のファンは寿命がけっこう問題になります.

死んでないだけ状態

明石家さんまの名言に「生きてるだけで丸儲け」っていうのがありますが,暑すぎて,生きているといえるパフォーマンスが全く出ません.死んでないだけの状態です.

死んでないパフォーマンスとしてやっているのは,Raspberry Pi 3 Model B (+)へのManjaro ARM KDE Plasma Desktopのセットアップです.

何度も一からやり直して,ようやく良い感じに仕上げる手順が解ってきました.

Raspberry Pi 3 Model B (“+”なし)のほうのBluetoothが機能しないので,Raspberry Pi OSをインストールして様子を見ようとしているところです.