なぜ旅行会社を規制しない

痛ましいスキーバス事故から1年が経ちました.こうした貸し切りバスの事故があるたびに,バス会社の厳しい経営環境が問題になります.

この1年の間に,規定の料金以下でバス会社がバスの運行を受注することが法律で規制されました.

NHKによれば,名目上は法定料金を支払う形にするが,10〜50%を手数料と称して,減額して渡す旅行会社が少なくないそうです.これらは,明確な法律違反であるとのことです.

下請けいじめという言葉があるように,旅行会社とバス会社の力関係を考えれば,だれだって,バス会社のほうを規制しても意味のないことが解ります.

関係当局はバカなんでしょうか.それに触れないマスコミもバカなんでしょうか.

旅行会社の献金・ロビー活動が奏功しているってことでしょうね.関係当局が献金やロビー活動の対象にはならないわけですから,当然政権与党が,誰が考えても当たり前の旅行会社のほうの規制を阻んでいるってことですね.

バカにバカと言ってはいけない

よく,政治のことをいろいろ言う人の中で,野党の批判ばかりする人がいます.それも,得意げに^^;

野党にだめだって言うのは簡単なことで,実際だめじゃなかったら与党になっているんだから,野党はだめに決まってます.バカにおまえはバカだと言っているのと同じで,そんなことを続けても事態は一つも好転しません.

バカはバカなりに使い方はあるわけです^^;

経済評論家の内橋克人さんの評論は,いつも弱者・生活者の視点に立っていて,私は昔から評価しているのですが,前回の民主党政権の末期,もう政権を失うことが明らかになった頃,他の識者たちと一緒になって,民主党の批判に転じたことは残念に思っています.結局,強者のための政権が復活しました.

学生の頃から,日本人の選択肢に,現状が嫌なら野党に投票する,っていうのがないのをとても不思議に思っています.現在の与党に投票しておけば,急激に悪くはなりませんが,少しもよくはなりません.まあ,選挙民としての判断はせずに,与党に丸投げってことですね.

リスク取らなきゃ何にも変わりません.巨大与党のやりたい放題が続きます.

結局,与党が長期政権を握っている間に,少しずつ,やりたい方向に変えられて,結局は取り返しのつかないところまで行くんじゃないかと思います.

戦前は,軍や権力者たちが,民意を無視して,暴力的に軍事独裁国家に仕立てたのではなくて,民意があったわけです.その民意を醸成するマスコミ報道があったわけです.

昔好きだった,Exposéの歌に, “Point of No Return” というのがありました.もう,過ぎてしまっているのかも.

邦楽にも同じ題名の曲があるらしいですが,知りません^^;

携帯電話会社は相変わらず狡猾だな

docomoが”価格650円”で,格安スマホを売り出したとありますが,一年間は使い続けなければならないようですし,当然契約は2年しばりとかあるんでしょう.

本体だけ条件なしで650円で売れないならば,価格650円の格安スマホなんて主張はインチキだと思います.

結局は回収できない本体代は,通話・データ料金に上乗せされるか,長期契約者が支払う料金を回すわけです.

こういうインチキを放置すれば,不公平・不公正がいつまでも続きます.

いつまで放置する海外パケ死

設定をし忘れた,あるいは設定の仕方をちょっと間違えたくらいのことで,何十万円も請求されるって,これ,歌舞伎町のボッタクリの店よりタチが悪くありませんか.

先日の内村航平選手の「案件」で,この問題が盛り上がるかと思ったらすぐ沈静化しました.通信大手3社がこれでもかってCM出してますから,大手メディアは「忖度した」ってやつでしょうか.

演技に影響はなかったようですが,いや,この件がなければ,個人の種目別でもメダルに手が届いたかも知れません.

日本は観光立国を目指しています.海外より多くの観光客に来てもらうには,日本在住者が海外に出かけることも推奨してしかるべきです.しかし,海外に出て一番頼りになるはずの通信事情がこれでは,日本の観光立国の本気度も疑わしく思われます.

日本にベンチャーを本気で育てるつもりがあるとは思えない

昨夜のクローズアップ現代プラスで,日本の優秀なベンチャー企業をいくつか紹介していました.

しかし,なかなか日本のベンチャーは日本の経済を支えるまでにはなりません.数が足りません.

最大の原因は資金調達の際に,金融機関が経営者(起業家)に,債務の個人保証を求めるためです.

ベンチャーなんて10社のうち1つでもうまくいけば良いんです.ということは,日本では,10人の起業家のうち9人は遅かれ早かれ会社とともに破産するしかありません(あるいは一生債務を背負う).

また,だめならさっさとやめて新しい会社を興すというのが,アメリカでは可能で,これもアメリカのベンチャーが育つ背景の一つです.しかし,日本では,会社を整理すると,当然起業家の財産も整理(破産)することになり,それを避ける(先延ばしする)ために,延命措置をして,ゾンビベンチャー化することになります.結局は傷がますます深くなるだけなんですが.

こんなこと,解っていながら若い人に勧められませんよ.

以前にもこんなこと書いたなと思ったらありました^^;

だからアメリカに行く,という中村修二氏の言い分は正しいと思います.