円高で儲けている企業はニュースにしない

世の中二面性があるものが多いですが,特に為替レートはそうです.円高になれば損する業種・企業があれば,儲かる業種・企業があります.円安になってもそうです.

今はかなりの円高傾向にありますが,連日報じられるように,収益が悪化している業種・企業があれば,儲かって笑いが止まらない業種・企業もあるわけです.

しかし,大企業からの広告料などで成り立っている民放ばかりでなくNHKまでも,円高で業績が悪化している企業については報じても,儲かっている企業については一言も触れません.

景気を大きく左右するのは個人消費です.個人消費は世相に大きく左右されます.儲かってしょうがない企業についてはそれなりに報じれば,何か空気が変わってくるんじゃないでしょうか.

そして,儲けた分ちゃんと納税してください!

女子に「カットマン」はおかしいだろう

「無理してオリンピックなんかやらなくて良いんだよ」などとつぶやきつつも,つい,見て,応援してしまうのです.

しかし,テレビ中継のやりかたにはうんざりしています.

今回一番鼻につくのは,視聴者からの応援メッセージの紹介です.この手のはSNSで十分です.そのSNSだって,うっとうしいのがあまりに多いから,ミュートしたりフィルターかけたりするわけです.

受け手側でフィルターがかけられないような状況で,9割方うっとうしいメッセージを送りつけるのはやめて欲しいです.

それから相変わらず,民放のスポーツアナの語彙力・基本的知識・社会情勢を捉える力のなさがさく裂しています.

「初めてのオリンピック」は,まあ,事実なんだから許しましょう.だけど相変わらず,「初めてのオリンピックなのに(にもかかわらず)」的なことを口走るアナ.

多くのトップレベルのアスリートたちにとって,オリンピック出場は,目標のまま,夢のまま終わるんです.そこに一度出場するだけで十分なのです.

初めてのオリンピックだからこそ,出場の夢が叶わない多くのアスリートたちの気持ちも背負って,頑張って成績を残してもらわなければ困るんです.

細かいのはいろいろあって省略しますが,今朝ふと気がついたのは,卓球の「カットマン」です.女子でもmanなんでしょうか.何か時代錯誤な感じがしますが

WikiPediaによれば,卓球のカットという用語そのものが和製英語とのことです.

NHK 未解決事件大型シリーズ第5弾「ロッキード事件」

再現ドラマは良かったです.

日曜日のレポートのほうは,消化不良ですね.さんざん見せられた予告編で,アメリカ政府の圧力で軍用機であるP3Cに関する疑惑はもみ消されて,田中角栄の民間機であるトライスターの収賄だけで幕引きにされたんだろうということは想像が付きました.本編では,それ以上のことや,決定的な証拠・証言は出てきませんでした.民放の引っ張って引っ張って予告編以上のものが出てこない手法と全く同じです.

強いて言えば,アメリカの元高官の「日本の金で,アメリカの軍備(防衛力)を整備する」って言葉が印象的でした.

日本がアメリカから兵器を買えば,商売として儲かるし,アメリカが同じ兵器を日本周辺に配備する必要もない.二重に得しているわけです.

今でも日本はアメリカから,アメリカの言い値で,バカ高い兵器を購入しています.しかも,代金は先払いで,品物が納入されない事もあるそうです

また,戦前からの政治と裏社会のつながりは,少なくともこの事件の頃までは,しっかり続いていたんですね.今はどうなんでしょう.何かあればすぐに情報が拡散する世の中ですが,ジャーナリズムが弱体化しているのが懸念材料です.

「金のために動くのは真の愛国ではない」,というような言葉を残した大物右翼のやっていたことは,再現ドラマとレポートを見る限り,自分や仲間内のための金集めにしか見えませんでした.その人物をよく知る人の語った言葉が,「事を起こすためには金が要る」です.見え透いた自己弁護まで用意して金集めをしていた(いる)のを見て,呆れましたが,戦前のような空気になれば,そんな屁理屈がまかり通ってしまうわけです..

この件,その後の報道がないですね.

大橋巨泉

物心ついた時からテレビを見てますから,大橋巨泉の番組は多数見ました.が,しかし,彼に対する特別な思いは持っていませんでした.

セミリタイアの薦めとか言った時は,そんなもん金持ちにしかできないじゃないかと反発を覚えたことはよく覚えてます.

最後の病床にある時,国民に向けた遺言で,改憲勢力に投票しないように訴えていました.テレビというメディアとともに成長した人だから,自由の大切さをよく解っていたんですね.

しかし,彼の思いも虚しく,改憲勢力が2/3を越えてしまいました.

同じようにテレビと関わりの深いジャーナリストや,テレビを糧として生きているテレビ業界の人たちは,参院選の時も,彼の訃報でもこの遺言を完全に無視して,感傷的な追悼レポートを放送しただけです.巨泉氏は歯がゆい思いをしているでしょう.

これから何度か改憲が行われていくでしょう.その「民主的な手続き」の元,首相・国会議員の権限は広げられ,一般国民の自由は制限されていくでしょう.

今日,大統領による強権政治が行われているトルコが日本の将来の姿だと思います.

そうなって,普通の国民以上に困るのはジャーナリストやメディア関連の人たちだと思うんですけどね.そういう人たちの,自由を侵害するものへの嗅覚があまりにもなさ過ぎることに,一番の危機感を覚えます.

生保の首席アナリストが「庶民」?

成功しちゃった人の普通のレベル感覚,庶民感覚って言うのはたいてい異常だと思っています.まあ仕方のない面もあります.「自分」は昔は庶民だったも知れませんが,今は庶民ではない.大人が子供の気持ちに戻れない・理解できないのと同じです.

先日はテレビに出演した,大手生命保険会社の首席なんとかアナリストっていう肩書きの人が,悪びれることも恥ずかしがることもなく「私たち庶民は…」といっていました.

おいおい,大手生保の正社員だってだけで庶民じゃないし,しかも,首席だよ.首席って言えば,たぶんその部署の部長とか所長と並ぶ地位だよ.年収もたぶん1,500万円を下ることはないでしょう

そんな人が平然と自分を「庶民」って言ってのけてしまう感覚.これは,「フツーの人」ばかりでなく,同じ会社に勤めている平社員の皆さんもどうかと思っているでしょう.

てなことをSNSでこぼしていたら,お仲間から,「我々は『貧民』だから,首席ナントカは庶民で良いんです」と言われました.な,なるほど^^;;

「主席」だったかもしれません.あるいは,エコノミストだったかも知れません^^;
たぶん2000万円を超えていると思います.