高額所得者の税率を上げると海外に人材が流出するって,流出できるならしてみろ

国会中継を見るともなしに見たら,自己責任を党是としている政党の幹部でさえ日本の税による所得再分配は不十分だと政府を追求していました.

再分配を公正にすることは滅びゆくわが国にとって喫緊の課題です.どうすればよいか.簡単なことです.金持ちから税金を余計に取ればいいだけのことです.

この議論はいつの時代でもこのような簡単明瞭な結論に行き着くわけですが,大企業と金持ちのための与党がそれを言うわけにはいかず,毎回「高額所得者の税率を上げると優秀な人材が海外に流出する」っていう訳の解るような解らないことを言い出します.

個人の経験やその他見聞したところを勘案すると,仮にある分野でどこの国でも食っていける能力がある人でも海外に行ってやっていけるのは,多く見積もっても2人に1人です.語学(というよりむしろコミュニケーション能力),食生活,治安,法制度,税制度,健康保険,年金,就労ビザ,習慣その他諸々の環境への適応能力の問題です.

解り易い例がプロ野球選手です.WBCを見りゃ日本とアメリカの野球のレベルには本質的に差がないことがわかります.打撃のパワーとか,守備の巧緻性などそれぞれ長短はありますが,日本で一流な選手がアメリカに渡り実力が出せれば,メジャーでそこそこ活躍できると誰しも思うし,間違いでないと思います.しかし実際にアメリカに渡ってその実力が出し切れた人はたぶん,2人に1人に届いていないでしょう.

他の業種のプロフェッショナルはどうでしょう.おそらくある程度日本で活躍できている人は,その実力を出せればどこの国でもやっていけると思います.しかし,うまく行くかどうか保証のない状況で,日本の税率が高いという理由だけで家族を連れて海外に渡る決断ができる人がどれだけいるでしょう.家族の学業などを考えたらなおさら決断できなくなります.

またプロ野球選手の場合は長くても十数年である意味「有期」ですが,その他のプロフェッショナルの場合は骨を埋める覚悟が必要です.

それでも海外で自分の実力を試すという決断は立派だと思います.仮に最終的にやっていけるようになるにしても最初は大いなる困難が待っているでしょう.自営ならば日本の客は失われることになるし,組織の人ならその高い地位は失われます.

個人の知見を総合するとやはり海外でやっていけるのは2人に1人が良いところだと思います.そして,また,金持ちほど保守的でリスクを負いたがらないという傾向もあります.

「高額所得者の税率を上げると海外に人材が流出する」というのはあまりにも幼稚な空想に過ぎません.それにツッコミをいれずに垂れ流すマスコミの関係者たちも自身が海外に行く選択ができるのか考えてみれば,荒唐無稽な話だと解るはずなんですが,それもわからないんでしょうか.

キンモクセイ

キンモクセイの香りはとてもいい香りの代名詞ですね.あんまりいい香りすぎて筆者が子供の頃には,やたらとトイレの芳香剤に使われました.だから,今でもキンモクセイの香りがすると,トイレをイメージしてしまいます.

昔は自分がひねくれているからこじつけているのだろうと思っていましたが,最近では脳科学的にも嗅覚と記憶の結びつきの強さが示唆されているようで,ある意味被害者ですね😅

1円を笑った覚えはないのに1円切手に泣く

この夏晴れて高齢者の仲間入りをした関係からか,昔の職場関係から手続きの書類が2回前後して届きました.

最初に来た方は当然のように「返信用封筒の切手は自分で貼れ」となっていて,切手を探したのですが,84円切手は手持ちがないのでいつものように82円切手を貼って1円切手を2枚貼ることにしました.82円切手と1円切手1枚はすぐに見つかり,もう1枚の1円切手もすぐ見つかると見込んで返信用の封筒に見つけた83円分を貼り,書類を確認して封筒詰めして封をして,もう1枚の1円切手を探しましたが,出てきませんでした.しつこくあちこち心当たりを探しましたが,やはり出てきません.

困りました.ここから最寄りの郵便局まで徒歩で30分,自転車で15分,自動車で10分弱(いずれも片道)かかります.他についでがあれば良いのですが,いずれの交通手段にしても1円切手だけのためにでかけたらどれだけコストがかかるでしょうか.昔の笑い話にありそうですが,1円玉をテープで貼り付けたくなります.

困り果ててダメ元で一番切手に縁がなさそうな同居家族に聞いてみたら,「1円切手はないけど2円切手なら持っている」というではないですか.そこで2円切手を譲ってもらい先程の封筒に貼ることにしましたが,83円のところに2円切手を貼ったのではもったいないので,1円切手をはがすことにしました.幸い封筒の封はそっとはがしたら剥がれました.そこで中身を出して,封筒を水につけて頃合いを見計らって1円切手だけ剥がし,よく乾かしてから中身を詰めて封をして2円切手を貼りました.

あとから来た封筒も「切手は自分で貼れ」なので63円+10円x2+1円(前回はがしたもの)を貼りました.

どちらの書類ももともと先方がこちらの個人情報を記入してあって,変更がなければほとんどそのまま返信するような代物でした.なんかWebでちゃかちゃかっとできるようにならないもんでしょうか.どうせ先方では返信されてきた書類をIT土方の皆さんが手入力なさるんでしょう.

2番目に来たのも同じです😅
印刷されたのと同じ住所氏名を手書きで記入.
IT奴隷かな😅

衰退し右傾化して破滅する

投票先の世論調査などでは日本維新の会の支持率が立憲民主党を上回ったままで,また中道リベラルであったはずの国民民主党が自民党に吸収合併されたがっています.

自民党もかつては右派から中道まで含む保守の寄り合い世帯だったんですが,いつの間にか「右派・保守」で言い表しきれるようになってしまいました.

国が衰退しだすと右翼政党の威勢の良い主張が受け入れられてやがて破滅に向かいます.

日本はかつてそういう道を歩んだのに,そしてその後も海外のそういう事例を見てきたのに,明らかに日本ではその第2段階が進行しています.

ヨーロッパなど海外の政治のニュースだと日本のメディアも「右傾化が懸念される」ってコメントを流しますが,日本のこの明らかな懸念される右傾化にはなんの懸念も示しません.

日本の新聞・ラジオなどのマスメディアは先の大戦の敗戦に際して,大いに反省をしたはずなんですが,今日全くそれが活かされていません.

たぶん私自身は破滅を見届けるまでの余命はないと思いますが,子孫の世代の皆さんがまた辛酸を舐めることになることを考えるのはつらいです.

それからまた復興,繁栄,衰退,右傾化して80〜100年後に破滅する.

ただし海外メディアの論評の引用の形で.

映画評論とオーストラリアの思い出 〜Melissa George〜

メリッサ・ジョージ( “Melissa George” )はオーストラリア出身の俳優で,現在はイギリスで活躍しているそうです.

現在SNSでフォローしている人のうち2人が不定期的ですが結構頻繁に映画の感想を投稿してくれます.一人は日本テレビ「踊る!さんま御殿!!」で見てからすっかりファンになっている滝沢カレンです.父はウクライナ人だそうですが本人は日本生まれの日本育ちなのに不思議な日本語を使いそれに魅了されています.彼女が出演した「伯山カレンの反省だ!!」は最後の1年分くらい,「NHK高校講座 あらためまして ベーシック国語」は全話見ました.

多分今まで見た中で「伯山…」に滝沢カレンの良さが一番良く出ていたと思います.

その滝沢カレンは多い時は連日,そうでない時でも3日くらいの間隔て映画の感想をThreadsに投稿します.

彼女らしい表現で読んでいて面白いのですが,彼女が見る映画はほとんどホラーで,ホラーが苦手な私はたぶんどれも辛くて一話を通して見られないと思います.

最新の投稿で紹介されたのは, “Triangle” (邦題: トライアングル)というイギリス・オーストラリア合作の映画です.主人公がそのメリッサ・ジョージです.

私は1996〜1997年に家族とシドニーに暮らしていました.英語の勉強も兼ねてTV番組はよく見ていましたが,毎日夕方に放送されるホームドラマ “Home & Away” をよく見ていました.Wikipediaによれば,このドラマは,1988年に始まり新型コロナで2020年から中断しているものの,まだ終わってはいないようです.

ドラマは “Summer Bay” という架空の海辺ののんびりした街が舞台で,主人公的な人やフォーカスが当てられている人はシーズンによって変わっていきます.また,毎日・何十年間も続いているとは言え,オーストラリアの連続ドラマは年の半分くらいの週しか新作が放送されません.あとは,再放送や切替期の特番です.

ちょうどわが家がシドニーに暮らしていた頃のヒロイン的な役柄を Melissa George が演じていました.苗字が “George” というのが珍しくて強く印象に残っていました.

滝沢カレンが紹介した “Triangle” という映画についてWikipediaで調べてみると,主演がそのMelissa Georgeということで,なんか見たい気もしますがホラーなのでやめておきます.

もう一人,SNSで映画の感想を流してくれるのが,こちらは一般人ですが,高校の同級生で大学も同じだったN君です.その高校では学年にもよるらしいですがわれらの学年は毎年クラス替えがあり,N君以外で3年間同じクラスだった人はいないのです.最近の人はクラスや学校が違っても同じ学年の人を「同級生」というらしいですが,N君は正真正銘の同級生です.

そのN君は高校3年のとき学年トップの成績で,理系でありながら国語も好成績を取っていました.その理系的頭脳+国語力がSNSに投稿する映画評論にも遺憾なく発揮されています.

彼は邦画・洋画のジャンルも幅広く見ているようですが,どちらかというと日本の青春ものが好きなようです.

滝沢カレンの不思議な日本語による映画評と,論理的思考でスキがなく文章も intact な映画評の両極端を楽しんでいます.今のところはないのですが,いつか同じ映画の評を投稿してくれないかと期待しています.

ジェンダーなんとか前は “女優” .
たぶん,月〜金.
Wikipedia英語版によれば, “soap opera” .
個人の感想です.
Family name.
トップクラスではなくてトップそのもの.