ウィキペディア(Wikipedia)を結構利用してますが,程度の差は色々ありますが編集の方向性に気に入らない点が多々あります.
最近特に気に入らないののNo.1が「コメディエンヌ」です.ちょっと調べればわかるように,コメディアン(comedian)の女性形 “comedienne” です.日本語版ウィキペディアでは,多くの女性コメディアンが「コメディエンヌ」と表されていますが,日本の普通の日常会話や文章ではめったに出現しない言葉です.
昨今のジェンダーレスの流れから言えば,いやそうでなくてもあえてコメディエンヌという馴染みがない言葉を使う必要があるんでしょうか.
Wikipediaの英語版では, “comedienne” は “comedian” にリダイレクトされ,そのページでは,リダイレクトの説明以外に “comedienne” という単語は1度も出現せず,男性も女性も “comedian” と表記されています.
また何人かの女性コメディアンの英語版の項目を開いても “comedienne”という語は見当たりませんでした.
日本語版Wikipediaで「コメディエンヌ」という言葉が多用されていて,とても不自然に思います.ガラパゴス現象といえるかもしれません.
気に入らないのの2番は「ヒロイン」です.中学高校で英語をちゃんと習いそこそこ使っている人はヒロイン(heroine)がヒーロー(hero)の女性形だということはご存知だと思います.つまりドラマで主人公が男性ならヒーロー,女性ならヒロインというだけのことです.
これもジェンダー絡みではあります.
日本語版のWikipediaの多くの映画やドラマや小説の記事において,「ヒロイン」という言葉は「(主役が男性だった場合の)準主役の女性」の意味で使ってることが多いです.本来のヒロインの意味を尊重すれば,そのまま「女性の準主役」と書くべきと思います.