注(2023年12月9日): 呆れたことに,電気代に消費税を加えてなかったので修正しました.
注(2023年12月16日): 近所の灯油の最安値が103円になったのでupdateしました.
今日現在において,わが家のリビングで使用している石油ファンヒーターとエアコンのどちらが動作時のコストパフォーマンス(いわゆる「燃費」)が良いか計算してみます.
これまで長年リビングのエアコンは故障したままにして使用せず,暖房としては石油ファンヒーターのみを使用していました.その流れで,エアコンを更新した今も主に使っているのは石油ファンヒーターです.
なお,学術的なナンタラでないので,データの出処などについての表示・引用はいたしません.カタログ値以外はネットから適当に拾ってます( “Disclaimer” も参照).
石油ファンヒーター
もう10年以上使用しているものです.取扱説明書の仕様によると,
- 3.19kW (0.310L/h)
- 0.66kW (0.064L/h)
とあります.最も火力が強い時と弱いときの値で,1リットルあたりではいずれも10.3kWh/Lとなります.
灯油の価格ですが,このあたりでは103円/L(税込み)が当社調べの最安値なので,以下103円/Lで計算します.
エアコン
今年の夏に新調したものです.シリーズで一番大きいものです.取説の仕様によると暖房時は,
- 8.5kW (2930W) 定格
- 0.6kW (195W) 最小
- 9.8kW (3730W) 最大
とあります.最大熱出力は,石油ファンヒーターの3倍もあります(定格出力でも2.66倍).
発生している熱と消費電力の比,いわゆる “効率” はそれぞれ2.9, 3.07, 2.62となります.最小から定格の間で運転するのが効率的です.
事前にネットで調べたところ最近の家庭用エアコンの効率は7にも及ぶとありましたが,チャンピオンデータなのでしょう.それにしても最新のモデルなのにその半分以下なのでその点はちょっとがっかりです.一番大きいことが災いしているのかも知れません.
現在契約している電力会社の電気代は,従量3段料金で 37.10円/kWhですから消費税込みで,40.81円/kWhとなります.毎月の電気代はエアコンを動かさなくても3段に突入しているので,この値を適用するのが適当と思います.
1kWhあたりの料金
灯油
0.310 x 103=31.93円/h (最大出力時)
31.93 / 3.19= 10.00円/kWh
電気
2.930 x 40.81= 119.6円/h (定格出力時)
119.6 / 8.5 = 14.1円/kWh
となり,現状ではエアコンの電気代のほうが石油ファンヒーターの灯油代より41%も高いです.
今回改めて仕様を見たところ,エアコンの出力が非常に大きいので,朝冷え込んだ部屋を温めるのに石油ファンヒーターのみ使っていましたが,エアコンを使用(もしくは併用)したほうが短時間に温める事ができて良さそうです.
またエアコンは空気を汚さないので,石油ファンヒーター使用時よりも換気の頻度を大幅に減らせます.換気扇の吹き出し口がちょうど自転車置き場にあるのですが,そちらに行くと換気扇から暖かい空気が大量に外に出ていくのを感じて,お金を大気中に飛ばしていくようで悲しいです.かといって換気扇を回さないわけにもいかないし.
このことを考えると,石油ファンヒーターとエアコンの燃費の差は縮まります.
一方エアコンは暖房能力が大きいので,これまで石油ファンヒーターでは頭打ちになっていたエネルギー消費が,天井がうんと上がることで大きく増える事が危惧されます.
換気による損失は少なく,また灯油を買いに出る必要もないので,石油ファンヒーターを主にしながらも,エアコンを活用しても良いかなと思います.
おまけ: 石油ファンヒーターの熱出力の検証
ちなみに,灯油1Lを燃焼して得られる熱量は36.7MJだそうです.石油ファンヒーターの3.19kWで1時間燃焼を続けるとその熱量は,
3.19 x 60 x 60 = 11,484kJ
または、11.484MJです.この石油ファンヒーターの燃料消費は1hあたり0.310Lなので,1Lあたりにすると
11.484 / 0.310 = 37.05MJ
でほぼ一致します.
あるいは石油ファンヒーターの発熱量のカタログ値は実測値ではなく,灯油の燃焼時の発熱量から計算されているのかもしれません.
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2023年12月8日(金).
灯油価格が141円/L(税込み)になるか,エアコンの効率が41%上がって4.2になれば,灯油と熱出力あたりの価格は変わらないことになります.
特に健康面で.
どうしても真冬の特に寒い日に買いに出ることが多いです.