自己責任論

人として一番残念な考え方だと思います.こういう「非常時」に,実はこの人は自己責任論者だったのかと知ることが多いです.

日本は他の国に比べて自己責任論者がとくに,高い教育を受けた人,収入が多い人に多いといわれ,またその原因についてもいろいろ考察があるようで,それぞれについてはそれぞれ納得するところもあります.

私がひとつ思うのは,日本人の人生観に,「人に迷惑をかけないで生きることが重要」というのがあるためと考えています.たしかに,人に迷惑をかけないで生きることは,すがすがしいですが,社会というものは,相互にインターラクションがあり,多かれ少なかれ迷惑をかけざるを得ませんし,そもそも先進国に生まれたというだけで,既に途上国の人々に迷惑をかけて生きているということも事実です.

自己責任論者たちは,不思議と,自分が弱者の側に転落しないという自信を持っているように見えます.

その自信については何の根拠もない自信と一蹴することもできますが,実際,今までの日本では,転落する個々の確率はそれほど高くなかったから,それで済んできたのでしょう.そして格差社会が固定化すれば,転落する確率はさらに下がって,自己責任論者たちには都合が良い

しかし,自分が将来にわたって転落する確率が低かったとしても,自分も妻も2人の子も,さらに孫たちも転落しないで済む確率となると,厳しい話になってきて,現実に起こりえる確率になってきます.

例えば,個人個人が弱者の側に転落する確率が1%の場合,自分を含めて,親族が10人いたとすると,全員が転落しないで済む確率Pは,

です.まだ,10家族に1家族なら,「普通」は起こらないことだ,と考えて済ませられるかも知れません(筆者は小市民なので,10家族に1家族も起こるのかと,怯えますが😓).

しかし,今日の新コロナ禍の中では,経済時な厳しさが広がっていて,ベースの確率が上がっていると言えます.仮に個々の確率が5%まで上がったとすると,

10人家族が全員安泰でいられる確率は60%まで下がりました.さらに個々の転落する確率が10%まで上がるとなんと,

となり,10人の家族が全員転落しないですむ確率は35%まで低下します.

人々が弱者に対する思いやりを持ち,セイフティーネットが機能する日本になることを願ってやみません.

現政権が支持されている大きな理由と思います.

検査をしなければ「感染者」は増えない(3) 〜「検査をしなければ患者は減るのだ」ってバカか(3)改め〜

「専門(家)でもないのに偉そうにいうな」っていう風潮なので,ノーベル賞受賞者の本庶佑さんの発言をまとめたサイトにリンクを張るのみにします.私の考えとほとんど完全にマッチしています

本庶さんの主張はいくつかのサイトにありますが,この水島宏明氏のまとめが,重要な項目を漏らさず,重要な順にまとめているので掲示します.

関連記事

改題しました

炎上ねらい系の題にしてましたが,少し穏やかなものに変えました😓

本当は専門外の人の意見に耳を傾けることも重要だと思います.専門外の人の方が既成概念にとらわれず,的を射た考え・意見が出せることもあると思います.まあ,数としては的外れな方が多いんでしょうけれど😓
この本庶さんの発言が少し古いということもあるのですが,「感染しても症状が非常に軽い、あるいは、無症状の人は…場合によっては自宅でも、きちんと管理すればまったく問題ない。」は,その後の自宅や路上で突然なくなる方が多数出ていて,自宅ではきちんと管理するのが困難なので,適切ではないと思います.家族がいれば家庭内感染の危険もあります.たぶん,本庶さんも実態をみて考えを変えられていると思います.

「検査をしなければ患者は減るのだ」ってバカか(2) 〜「検査をしなければ患者は減るのだ」ってバカボンのパパか改め〜

中国は検査をあえてしないで,新型コロナウィルス肺炎(COVID-19)の感染者数,死亡者数を少なく発表している疑惑があるって,NHKはじめ民放各局も報じていますが,それは,日本もそうじゃないですか😓

著名人や識者も検査を徹底することの必要性というか,検査をさせないことの愚かさを主張していますが,多くはCOVID-19対策上の視点からの意見です.しかし,一番重要なのは患者の視点じゃないでしょうか.

今回のCOVID-19騒ぎに関わらず,ずっと前から,健康に関する番組はよく見てきました.その中で患者の最大の不安のひとつが,「自分の病名が解らない」ということを知りました.これは医療・保険関係者なら常識のようです.にもかかわらず,一貫して検査を抑制し続けるってどういうことなんでしょう.

患者(≅弱者)を尊重しない医療・保険政策って,もはや政権が好きな人たちが嫌いな某国と同じでしょう.

今朝NHKで,閉鎖されていた武漢で,検査もされず,重い肺炎で亡くなった父親のことを話す娘のインタビューを聞きましたが,日本でも同様のことは起こっていると思います(まさに,このタイミングで,重い肺炎を起こし,COVID-19と診断されないまま回復された方を存じてます).

関連記事

医療的には中等症でしょうか.意識があるうちは重症ではないようです😓

東京に普通に通勤していたらだめだろう

昨日新たに新型コロナウィルス肺炎感染が判明した人は東京で143名となり,日本全国でも感染の勢いは増すばかりです.

今朝のニュースで目だったのは,東京に出張に行った人,東京から帰省した人たちが,帰った先で家族に感染させた例です.

東京に行ったり,滞在しているだけで感染するリスクが非常に高いことがよく解ります.

この状況で普通に東京に通勤していていいんでしょうか(学校は休業が多いようですが).

もちろん,通勤や仕事のことで東京に行かなければ生活が経済的に成り立たなくなるというのは解りますが,海外の感染が拡大している地域に在住している日本人からのSNS, BLOG等の発信では,経済的に生活が成り立たなくなる前に感染して健康を害して(最悪の場合死亡して)は話にならないだろうと言うことです.まさに「命あっての物種」です.

少なくとも,経営体力のある大企業はただちに休業して,社員を自宅待機させるべきではないじゃないでしょうか(遅すぎる感もありますが).

いまこそ医療機関はキャッシュレスにせよ 〜感染防止に非接触決済〜 (2)

当サイトでの主張が反映されて(なわけないけど😓),そういう動きが出てきたようです.

関連記事

「感染予防のためキャッシュレスを導入」している医療機関のサイト

適当に検索して見つけた分だけですが😓

記事中,「世界保健機関(WHO)は現金に触れた後の手洗いを推奨しており…」とある