高い視点

今年も,終戦の日がやってきました.

戦争は,非戦闘員として巻き込まれた国民(当時は臣民)や,前線で戦った兵士たちは二度と御免だと口々に言います.

しかし,政治的な「高所」から見たら,今こそ徴兵制を考えた方が良いなんて言う政治家や知識人もいます.

そりゃ自分は一国民として,一兵士として戦渦に巻き込まれないと考えるからそんなことがいえるんでしょう.

少なくとも徴兵制にするには憲法を変えなければなりませんし,その時はたぶん戦時には議会は停止するなんてことも盛り込むでしょう.

前線の兵士は,国会議員・地方議員から徴集するってすればいいでしょう.どうせ議会は停止するし,地方議員の数って7万人くらいいるそうです.

年寄りが大半? 大丈夫です.暑い日・寒い日に選挙活動で村中走り回る(夏バテでヨレヨレな私なんかよりはるかに)タフな年寄りです.それにハイテク日本にはパワーアシストスーツがあります.

今年のこの日に思ったことです.

これぞ戦後最初の「印象操作」でしょうね.敗戦を終戦に置き換えた高級官僚が高笑いしていたのを思い出します(インタビューのテープが資料として現存しているはずです).

○○は総理大臣より偉いのか!

SNSやその他のネットを徘徊してますと,「誰々は総理大臣より偉いのか!」なんて誰々に対する批判の仕方をよく目にしますが,それは偉いに決まっています.

国会議員は,われわれ国民が選んでやった人たちで,その選んでやった人たちが選んでやったのが総理大臣ですから,誰が一番偉いか考えなくても解ります.

それでも解らない人に別の説明を試みます.総理大臣は公務員の中の公務員といえます.つまり,公僕の中の公僕です.ですから,誰が主人か解るでしょう.

小中学校ではこういう肝心なことをしっかり教えて欲しいと思います

それと,労働者の権利や基本的人権もちゃんと教えてね.

高温の耐性リセット

昨夜のNHKニュースウォッチ9で,台風で気温がいったん下がったことにより,高温への耐性がリセットされたと救急医療に携わる医師が説明していましたが,本日はまさに実感しています.

昨日まではなんとか食欲がありましたが,今日はもうだめです.

2017年に買った無駄なもの

案外,その年に買った(無駄な)ものリストって,自分で後々検索しているので,今さらながら2017年分についてまとめてみます.

と思って,確認してみましたが,昨年は万単位の購入は非常に少なかったです.なのになぜか,小遣いの残高は増えない^^;

時期品名説明(言い訳)
2017年4月Huawei P9 Lite高価なiPhone 7をPokémon GOで酷使したくないので,Pokémon GO専用として買いました^^;
2017年11月冷蔵庫小遣いでなく,家計案件.前の冷蔵庫は水が垂れてくるなど,ここ数年買い換えが懸案となっていましたが,ついに買い換えました.
2017年11月プリンターCanonのが故障したので,やむを得ず買いました.CD/DVDラベル印刷ができないのに買ったあとで気がつきました^^;

注: Huawei P9 Liteを追加(2019/2)

過去の記録

病気腎移植

EテレのETV特集,「“悪魔の医師”か“赤ひげ”か」を見ました.

日本では死体からの臓器移植の件数が非常に少なく,救われる可能性のある命が結果的に見捨てられることになる事態が日常的に起こっています.現場でそうした状況を見続けてきた万波医師を中心とするグループが,ガン治療のため摘出した腎臓からガンを取り除き,必要な人に移植したという「事件」が12年前に起こりました.

一部のドナーとレシピエントの間で金品の授受があったので事件になり,マスコミが憶測で万波医師の関与を報じて大騒ぎになったのですが,逮捕も起訴もされませんでした.

結果的に万波医師と所属する病院が指摘されたのは,書面でのインフォームドコンセントが行われていなかったことと,手術が倫理委員会で承認されていなかったことです.まあ,後者については当時いきなり倫理委員会を開いても承認されるわけはありませんね.

当時,この事件については,上っ面の報道からしか知りませんでしたが,医学も生理学も素人ではありますが,そもそもがん細胞って臓器と一緒に移植した他人の体の中でも増えるの?っていう疑問は持っていました.

実際,その後,というか,海外ではこの手術が行われる少し前の段階で,遺伝子の検査によって,ガンを取り除いた病気腎を移植した場合,ドナーのガンに起因したガンがレシピエントで発症することはほとんどないと言うことが解ったというのです.

万波医師らが行った病気腎移植でも,結果的に,ドナーのガンに起因する,ガンがレシピアントで発症したのは,四十数例中一例のみだと言うことです.

海外では(といっても番組ではアメリカしか出ませんでしたが),病気腎移植は普通に行われていると言うことです.

日本ではようやく今年7月5日に病気腎移植の臨床試験が認められたと言うことで,この騒ぎで,世界から20年近く遅れてしまったわけです.

この番組を見て思うのは,取材された生命倫理学者のことばと全く同じです.医療者たちが,上から目線で生命倫理をないがしろにしているのではないかということです.

当時,万波医師を批判した医療者たちは,現在の考えを問われたとき,死体臓器移植を推進するのが一番だといいます.それはもちろんそうですが,待っていて間に合わず亡くなっていく患者が多数いる現実では,病気腎を利用すれば助かる命が増えるのは誰が考えても当たり前です.

透析患者本人や家族の過酷な現実や,腎移植をしても,貰った腎臓が機能しなくなることが少なくないことも,この番組で初めてしました.

上から見ている人たちには,「大義」のために100が101になってもたいしたことはないかも知れませんが,その”1″も家族も友人も同僚もいる一人の人生なのです.

一人でも救える可能性がある医療をなぜ真っ向から否定するのか.使える可能性のある摘出された臓器をなぜ廃棄してしまうのか.当時,万波医師を批判した人たちからこれに対する明確な回答や,ましてや反省は全く聞かれませんでした.

万波医師は,医者になったきっかけは,食いっぱぐれがないし,サラリーマンのように人に使われる仕事は嫌だっただけだといいましたが,この小一時間の番組でしか見て取れませんが,医師としても人としても,たぐいまれな人格者だと思いました.

追記(2022/11/11)

万波医師は,先月(2022/10/14)亡くなったそうです.ご冥福を祈ります.