二酸化炭素消火システムに関わる痛ましい事故が起こってしまいました.少し前にも同様の事故があったと記憶しています.
これまた,知らなくて残念な話なのですが,二酸化炭素は人体に有害なのです.
私も数年前までは知りませんでした.もちろん一酸化炭素の危険性は昔から知っていました.しかし,二酸化炭素については,多少濃度が高くても酸素があれば問題ないだろうくらいに思っていました.
ネットで調べると,二酸化炭素濃度が25%(250,000ppm),サイトによっては4%(40,000ppm)で生命の危険があるとあります.
先日の事故では,消防隊員が到着したときに20%の濃度があったと言うことなので,消火装置が誤動作した直後は,それを遙かに上回る高濃度の二酸化炭素が充満していたと推定されます.
こうした危険性から,消火設備として二酸化炭素を充填する方式は,人が普段立ち入らない施設のみの設置に限定されているようです.とはいえ,普段人が入らないからと言ったって,メンテナンスや工事などで人が立ち入ることは必ずありますし,実際こうした事故が起きているのですから,こんな危険な消火設備を設置しておいて良いのか,はなはだ疑問に思います.
なお,今回調べて参考にしたサイトの情報には,「大気中の二酸化炭素濃度は250〜350ppm」などの大昔のデータが平然と書かれていたり(現在は400ppmを超えています),肝心なところに誤字があったりするので,あえてリンクは張りません.