コテライザー ってのがあります.どこのご家庭にも必ず数本あるはんだごての亜種で,電気ではなくカセットガスコンロや昔のケムール人愛用の着火装置の燃料の主成分であるブタンガスを燃焼させて熱源とするものです.
メーカーのサイトにも書いてありますが,コテライザーはあちこちの部材が消耗品で,しかも一部は自分で交換できない様になっています.
コテライザー2本(手前)と類似品
そんなわけで,これまで何本も買ったんですが😓 今,コテライザーが2本と同じ動作原理の他社製品が1本の合計3本だけ残っています.しかし,どれもこれも動作が怪しくなってきています.何本か捨てましたが,ほとんどが着火しなくなり,点いても燃焼が安定せずこて先が暖まらないまま消えてしまうという状態になりました.1本だけまだ使えるのにタワーからとり落として真っ二つにしたことがありまして,あれは返す返すも残念です.
最初は電気コードを使わずに使用できるので屋外作業用としてかなり期待していまして,充填用のガスをたぶん10本くらいまとめて買ったのです.しかしそもそもコテライザーが消費するガスの量は少なく,しかもすぐに調子が悪くなるので,多くを負の遺産として残しそうな見通しとなりました.
スーパーやホームセンターで売られているカセットガス(左)とコテライザー専用ブタンガス
一度,残り少ないと思ってスプレー缶の収集日に出すためにニッパーで缶に穴を開けましたが,ものすごい量が噴出しました.一斉に気化したので温度が下がって白い霧になって風下に飛んでいきました.たまたま風向きが良く,民家のない方に行ったので何の問題も起きませんでしたが,肝を冷やしました.
完全に抜ききるまで穴を開けてはいけないと学習しましたが,抜ききる方法が解るまで何年もかかりました .
上のノズルから普通に抜けば噴出量も調整できるので,殺虫剤(キンチョール)の噴出用のプラスチックを試してみました.
キンチョールの吹き出し口
微妙に合わないのですがなんとか使えます.しかし気化熱をものすごく使うので夏でも何十秒か出していると凍って,押さえている指が凍傷になる危険があります.
それでも毎日少しずつやって2本くらい空にしました.
ここまでやって解ったことは,ブタンガスは無色無臭であることです.よく「ガスくさい」と言いますが,あれはガスくさい臭い物質をガスに混ぜ込んでいるのであって,厳密には「ガスくさい物質くさい」 と言うべきでしょう.液体のまま出てくると水より表面張力が低めのきれいな透明の液体です.すぐに気化して周りが凍ります😓
また,こうしたイタズラはけっして屋内でやってはいけません.ブタンガスは空気の2倍の重さがあるので床にたまります.ガスがたまった状態で床に置いたガス・石油のヒーターに点火したら爆発します😓
直接排出しても産業・商業での使用に比べれば排出規模は微々たるもので地球の温暖化にもほとんど影響ないですが,有効に利用したいとは前から思っていました.
一昨年でしたか,カセットガスを使うストーブを買いました.この燃料はブタンガスが主成分のLPGです .残念ながらガスボンベのサイズも噴出部分の構造も違うからそのまま流用はできません.
カセットガスボンベ(左)とコテライザー専用充填ブタンガス
空になったカセットガスストーブ用のボンベにコテライザー用のガスを充填できないか,というのを昨年末からいたずらし始めました.
双方の噴出ノズルを自転車の虫ゴムでつないで,空のボンベを下に,コテライザー充填用のボンベを上にしてノズルを合わせるようにして押し込むと,空の方に充填できます .なんかいけないものを「密造」している気分です.
また,充填元のコテライザー専用ガスボンベの圧が下がると移し替えができませんから,見当で1/3くらいから後はキンチョールの吹き出し口を使って捨てるしかないです.
ざっと調べたところでは,ブタンガスを生で放出するのと,燃焼して水と二酸化炭素にして放出するのとではどちらが地球温暖化に影響が大きいか解りません.
しかし,自分的経済としては少しずつでも移し替えて燃焼させた方が燃料費の節約になります.カセットガスが安いのでせいぜい数百円〜千数百円分と思いますが.
自転車の虫ゴムがもともと弱いのか,低温に弱いのか解りませんが,一度使うと穴が開いたり裂けてしまうので,これが消耗品として必要です.
ドライバーなどで押せば出ますが,抜ききるまでやるのはなかなか大変です.
もしくは,「ガスくさいくさい」.
スーバーやホームセンター,ドラッグストアなどで売られています.
しかし,1/4〜1/3がいいところです.