ハンプはやめておいた方が良い

日本国内でハンプを敷設しようという試みが最近行われているようですが,やめておいた方がいいです.諸外国の事例はいくらでもありますし,日本国内でも調べればかなり昔から散発的に試みがあるのでそうした事例をまず調査研究すべきです

シドニーで暮らしたのは25年も昔になります.当時は町中にハンプがありましたが,その効果に疑問を抱く人も多く,ハンプは新たに作らず,ラウンドアバウトを設置していくというふうに方針の転換が行われていました.1年3か月の滞在期間でしたが,その間にも通勤路や生活圏に多くのラウンドアバウトが新設されていました.

ハンプの良くない点はいくらでもありますが,特に重要なのは以下の2点だと思います(借りていた家のすぐそばにハンプがありましたし,日常的に車を運転していましたが,そうした実感に基づき,日本の交通事情に照らして挙げてみました).

  1. 徐行して欲しいような乱暴な運転者(不良ドライバー)はハンプがあってもかまわずスピードを出す
  2. 自転車やモーターバイクにとって危険

1.ですが,不良ドライバーはいうまでもありませんし,不良ドライバー以外の多くの善良な😓ドライバーもハンプの設定(設計)速度よりスピードを出します.ですからそもそもハンプを設置したことによるスピードの抑止効果は期待ほどではないですし,近所の人には車両がハンプを通過する際の振動や騒音が新たに生じるようになります.騒音については,善良なドライバーでも,ハンプの前後で減速加速をするので設置前より増えます.

2.については,いうまでもないです.自転車やモーターバイクはハンプを避けられるように,路肩側は少し開けてハンプを設置するようにしますが,そうすると不良ドライバーは片側のタイヤだけでもハンプを避けようと路肩によって走ります.このため,自転車はもちろん歩行者も危険性にさらされます.

そんなこんなで当時のシドニーではハンプはやめてラウンドアバウト設置に重心を移していたようですが(現在はどうか知りません😓),ラウンドアバウトはラウンドアバウトで問題があります😓 .日本の都市部では用地買収が難しいから,それだけでもあんまり現実的でないと思います.

調査すれば,無駄というより,弊害の方が多いと解ると思います.
今回はハンプのこととまぜこぜに印象を残してもいけないので書きません.

今日の香港は明日の日本か

NHK: 「香港国家安全維持法」施行1年 抗議の声厳しく抑え込む

香港は,トランジットで2回古い方の空港を利用したことがあるだけです.もう40年近くの昔です

その香港では政府が強権によって,民主化運動,人権運動を徹底的に弾圧して,「治安の維持」を実現したそうです

香港が中国に返還されたのは1997年7月1日ですが,その前の1年3か月間,シドニーの郊外に住んでいました(1996年3月〜1997年6月).その間シドニーの北の副都心,Chatswoodには,大きなビルがたくさん竣工しました.聞くところによると,香港から流出した資本によるものだそうです.多くはショッピングセンターを併設したオフィスビルや住宅で,新しく開業したショッピングセンターにはたいていヤムチャを提供するレストランができて,いくつか利用したことがあります.

そんなわけで,香港には実質的に行ったことはないのですが,時代に翻弄される「香港」を身近に感じたことはあります.

大きなビルを建てるほどの大資本家でなくても,ある程度の金持ちは生活環境の悪化の兆しを感じた時点でさっさと財産とともに移住したでしょう.それがかなわない普通の人たちは,次第に圧政に巻き込まれていくことが解りながらももそこに残らざるを得ません.自由や人権も金しだい.なんとも不条理です.

マカオは,2012年に用務で4日ほど滞在したことがあります.
これって,日本のアレな人たちが理想とする国家像じゃないか😓 でも,アレな人たちは中国が嫌い.近親憎悪ってやつですね.

亡者の国

わりと最近,「経済人」という言葉を知りました.森羅万象をカネを基準に考える銭の亡者のことです.普通に暮らしていればそういう人たちの存在を知ることは容易です😓

ある程度効果があるワクチンが開発されれば,その副作用が効果の何百分の1だったら,経済人的視点からは,国民に接種を推奨すれば良いです.ワクチン接種の費用に対し,削減できる医療費がはるかに大きいです.重篤な副作用が出た場合,明らかに接種が契機になったとしても科学的に因果関係が証明できていなければ,「科学的に因果関係がない」と突っぱねればいいわけです(たいていは「科学」が遅れているんだと思います).

ってずいぶん極端な話のようですが,先ほどニュースで見た子宮頸がんワクチンの話そのものです.

必要なのは接種前の情報提供なんかではありません.どんなに情報を提供されたって,打ってみなけりゃ副作用が出るかどうか解らないんですから.接種後の副作用について,科学的に因果関係が証明されていなくても,接種が契機で発症したことが明白ならば,治療と生活支援を十分にしていくことを保証することが必要です.

自分の払っている税金に関わることですし,国の財政の健全さは所有している有価証券に影響しますし😓
科学的に因果関係がないことが証明できない限り.

1泊300万円

IOCとはなにか.平和の祭典であるオリンピックの裏方くらいに思っていました.放送権料に関する報道や,ときどきかなり派手な汚職事件も報道されますので,世界的な独占イベントの利権が集中して肥大化していることは解っていました.

しかし,今回の東京オリンピック開催の是非をめぐる一連の報道から断片的に得た情報を自分なりにつなぎ合わせたIOCの全体像は,もはや倫理的に存在してはいけない組織ではないかと思うようになりました.

その一例が,幹部の過剰な優遇制度です.例えば,

です.厚生労働省が発表した資料では,高齢夫婦2人のモデルケースで厚生年金+国民年金で年間240万円の収入となっています.300万円あれば余裕で夫婦2人が1年間暮らせるということになります.

ここ何十年間の失政による経済の停滞,賃金水準の低下で,わが国でも貧困に苦しむ人が増えています.そうした人たちが,一年間楽々暮らせる額を,「平和の祭典」を開催する組織の幹部たちひとりひとりが一晩で散財するって,どういう説明をすれば大方の納得を得られるか,全く想像できません.

IOC幹部のこうした過剰接待は,日本の組織委員会が負担するそうで,もし,収支で不足が出た場合は,東京都や日本国が負担(=税金)することになるそうです.

醜悪に肥大した利権のかたまりであるIOCは1度解体する(=現在の開催方法によるオリンピックをやめる)しかないでしょう.

復興事業の闇

NHK: 鹿島建設 東北支店元幹部の関係先 所得税法違反の疑いで捜索

この記事にある様に,復興事業に関係する過剰接待は今に始まったことではないようです.今の時代,元請けのゼネコンと下請け企業の間で裏金的なカネは動かせないでしょうから,ゼネコン幹部を過剰接待するという形になっているのでしょう.

民主党政権末期に,アッチの人たちは「自民党が復権すれば復興は一気に進む」なんていってましたが,肝心な復興は「復権」から8年半経っても遅々として進まず,そしてこのザマです.