石油ファンヒーターとエアコンとどちらが燃費がいいのか (2025年1月28日版)

一昨年末に,石油ファンヒーターとエアコンの燃費を比較しました.それから1シーズン経ち,エネルギー価格がかなり上昇したので,計算し直してみます.

内容

前提条件

変わらない条件としては,まず石油ファンヒーターもエアコンも前回の計算時と同じものを使用しています.

石油ファンヒーターの灯油の消費は燃焼時の熱エネルギーに換算して,

  • 3.19kW (0.310L/h) 最大
  • 0.66kW (0.064L/h) 最小

です.エアコンの暖房時の熱の出力(消費電力)は,

  • 8.5kW (2930W) 定格
  • 0.6kW (195W) 最小
  • 9.8kW (3730W) 最大

です.また,発生している熱と消費電力の比,いわゆる “効率” はそれぞれ2.9, 3.07, 2.62です

石油ファンヒーターの燃費

普段灯油を購入しているガススタの灯油価格は,2025年1月26日(日)現在,116円/Lです.ずいぶん上がりました.数年前は60円台だったのでその “2倍” という印象です.

最大出力時の一時間あたりに消費する灯油の価格は,

0.310 x 116=35.96円/h (最大出力時)

です.最大出力時の一時間あたりに発生する熱(=燃焼により灯油が発生した熱エネルギー)は3.19kWhなので,1kWhあたりの価格=燃費は,

35.96 / 3.19= 11.23円/kWh

となります.

エアコンの燃費

前回と同じく従量3段料金を採用します.従量3段料金は,直近の1月10日付けの請求書によると,36.90円/kWhです.消費税込みで,40.59円/kWhです.従って定格出力時の一時間あたりの料金は,

2.930 x 40.59= 118.9円/h (定格出力時)

となります.定格出力時に発生する熱は取り扱い説明書から8.5kWなので,

118.9 / 8.5 = 13.99円/kWh

となります.

比較とまとめ

まだ電気の方が割高ではあるものの,灯油が値上がりし,従量3段料金はほとんど変わらない(ほんの少し下がった)ため,2023年12月と比較すると,+41%から+25%へと差は縮まりました.

ただし,石油ファンヒーターは,熱出力が3.19kWで頭打ちとなりますが,エアコンの方は最大で3倍以上の9.8kW(消費電力は3.73kW)まで出せて,使い過ぎになりかねないので気をつけないといけません

それこれ加味して,今後も石油ファンヒーターを主に,エアコンを補助用にという使い分けを続けようと思います.

Notes:
1. かっこ内はそれぞれの灯油の時間あたりの消費量です.いずれも取扱説明書より.
2. 消費電力・効率とも取扱説明書より.
3. 2023年12月16日は103円/L.
4. Nature Remo E Liteで観察しているところ,普通の冬の日の朝では始動時に1.5kW位消費しますが,その後は1〜1.3kW位の消費電力です.3〜4kW位の熱を出力していることになります.
かっこ内はそれぞれの灯油の時間あたりの消費量です.いずれも取扱説明書より.
消費電力・効率とも取扱説明書より.
2023年12月16日は103円/L.
Nature Remo E Liteで観察しているところ,普通の冬の日の朝では始動時に1.5kW位消費しますが,その後は1〜1.3kW位の消費電力です.3〜4kW位の熱を出力していることになります.

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