ネタバレネタバレってバカのひとつ覚えか

そう言えば,世の中「ネタバレ」を諸悪の根源のように扱っていますが,例えば映画は先にあらすじを知っていた方が楽しめる人が多いっていうのをどこかの心理学の研究チームが明らかにしたって,何年も前にWebサイトかテレビ番組で見た記憶があります.

今ざっとネット検索したら,多数ヒットがありました.ただ,おおもとはカリフォルニア大学の研究グループのひとつの研究だけのようで,「エビデンスがある」と言い切るには無理があるかもしれません.

とはいえ自分の経験でも解りますよね.面白いドラマだと2度3度見ても面白いというか,2回目以降のほうが1度目に解らなかった伏線とかにもよく気がついて楽しめます.

だから,あえて条件をいうとすると,「面白い」でしょうか.「面白い映画やドラマなら先にネタバレを見たほうがより楽しめる」.

逆に面白くない映画やドラマは時間やお金の無駄です.そこがファースト映画が違法ながら広まった原因ではないでしょうか.

短時間であらすじや結論まで見る.面白くなければそれで終わりで時間とお金の節約になる.面白かったらじっくり本編を見れば良い.

映画会社が自分でファースト映画を作って,無料か安い値段で提供すれば,むしろ映画の本編を見る人が増えるんじゃないかと思います.

なんとなく面白そうな予告編だけ見せて,本編見たらクソみたいな映画だったってことじゃ詐欺じゃないですか.

メディアのいう「ファスト映画」です.

バカリズムのドラマ

日曜日の夜に放送されたバカリズムの脚本による日本テレビのドラマ「ブラッシュアップライフ」の第一回を見ました。

いろんなところにバカリズムのセンスが出ていて感心しました。まず、舞台が北熊谷市役所っていうのににんまりしました。埼玉県民が北の外れと思っている熊谷のまた北です。どういうつもりなのか、あるいは何のつもりもないのか、バカリズム本人の解説を聞きたいものです。また、地方公務員の仕事の大変さが妙に詳しく描かれたりしている点もほんとか嘘か解りませんが感心しました。

安藤サクラが演じる主人公が、菓子の透明フィルムの一部が道路に落ちてそれを拾うとして車にはねられるなどと細かく凝るところに一番バカリズムらしさが出ていると感じました。多分今までドラマ等では一顧だにされてこなかった菓子の包装フィルムですが、たぶん実生活ではまともな知性・感性をもつ人なら大いに気にします。風で飛ばされたら思わず追いかけると思います。それが死亡のきっかけになるなど、これまでどの脚本家・演出家も描いたことがないんじゃないかと思います。

そして、最初の人生を全部覚えていて人生をやり直すなんて設定は面白すぎです。

生まれ変わりの選択肢がオオアリクイというのも良いです。

明日深夜の第二回を楽しみにしています。

2023年1月8日(日)
実際桐生市で撮影が行われたようで熊谷の北のほうにあるには違いないです。