Raspberry Pi OS Bookwormでfcitx5-mozcのかな入力ができない

かな入力って日常的に使っている人はあまり多くないため,日本語入力ソフトにおける検証が十分なされないことが多々あることをこれまでの経験で知っています.

Manjaro AMD64, 同 ARM64, Debian AMD64ではfcitx5-mozcはちゃんとかな入力可能です.

しかし,先日リリースされたRaspberry Pi OS Bookwormにfcitx5-mozcをインストールした状態ではだめです.少なくとも今のところだめです.どうだめかというと,濁点を打とうとすると, “ふ” になってしまいます.「だくてん」と打ったつもりが,「たふくてん」と表示されます.これでは使い物になりません.

実はManjaro ARM64は日本語のかな入力はfcitx5-mozcでちゃんとできるのですが,FirefoxでWordPressの編集などをしているとよく固まります.そんなわけでRaspberry Pi OS Bookwormが使えるんだったら乗り換えようかと考えていただけに,ちょっと残念です.

その後: 濁点は解決したものの長音記号がNG

いろいろ,いじって濁点は解決しましたが,長音記号が出ません.いじっているのは,CUIのシステムのキーマップ,/etc/X11/xorg.conf.d/内の設定,KDEのキー設定など思いついたキーボード設定に関わるところ手当り次第です.

長音記号についてはシフトを押すと出ますが,基本的にタイピングは文章を考えながらやるので,長音記号のときにいちいちシフトを押すことを気にかけていては文章の作成の思考が止まってしまうので,非常に使いづらいとしか言いようがありません.

ちゃんとかな入力ができているManjaro AMD64のKDE Plasma Desktop + fcitx5-mozcの設定を真似ていますが,どうしたものかDebian ARM64 KDE Plasma Desktop + fcitx5-mozcではうまくいきません.

さらに後の注: 解決

/etc/X11/xorg.conf.d/00-keyboardというファイルを以下の中身のテキストファイルとして作ります

Section "InputClass"
    Identifier "system-keyboard"
    MatchIsKeyboard "on"
    Option "XkbLayout" "jp"
    Option "XkbModel" "jp106"
    Option "XkbOptions" "terminate:ctrl_alt_bksp"
EndSection

ただし,Waylandでは/etc/X11/xorg.conf.d/以下を参照しないようなので意味をなしません.

httpsのnssがslabでswapの問題が解決したところでWordPressの対策をしたらメモリー使用量が増えた

そんなわけで,Kernelのupdateをしたらnssがslabでメモリーを大量消費する問題が解決しました.

それとは別に,WordPressのパフォーマンス改善のために,Page cacheRedisを導入したところ,httpdの使用メモリーがかなり増えました.

従前は1スレッドあたり6%弱くらいでしたが,現在は1スレッドあたり8%弱です.1スレッドあたり2ポイントくらい増えてますから,

4096 x 0.02 x 4 ≅ 330MB

ということで,コンベンショナルメモリーを330MB位余計に食うようになりました.

それでも,そのhttpsのnssがslabでメモリーを消費する問題が解決したので,swapを使う事は今のところないです.

「httpsのnssがslabを大量に使う」当サイト内の関連記事

WordPressの問題もう一つ解決

Slackware ARM 15.0 for Raspberry Pi 4 (SARPi4)ですが,Dashboardの “Site Health Status” に表示されていた警告をもう一つ解決できました.

Redisの有効化です.これも材料はSlackBuildsにありますから,sbopkgでインストールできます.インストールしたのは,

  • redis (本体)
  • hiredis (ライブラリー)
  • php-redis (phpのライブラリー)

の3パッケージだったと思います.これらをsbopkg -iなどでインストールして,/etc/rc.d/rc.redisを実行可能になっているか確認したうえで,/etc/rc.d/rc.localの適当な場所に起動のコマンドを書きます.

REDIS=yes
if [ "$REDIS" != "" ]; then
    if [ -x /etc/rc.d/rc.local/rc.redis ]; then
        /etc/rc.d/rc.redis start
    fi
fi
unset REDIS

こんな感じです.システムを再起動するか,

/etc/rc.d/rc.redis start

をしてから,次に進みます.

php-redisをインストールすると,/etc/php.d/redis.iniがインストールされますから,これを編集して,

extension=redis.so

のように,有効化します.

WordPressのプラグインも必要です.いくつかあるようですが,これを使いました.

WordPress 6.1でも使えています.

いろいろ試行錯誤しているので,この2つが必要最小限だったのかどうか,今となっては解りません😓

WordPressの問題2つ解決

SlackwareARM 15.0 (32bit) for Raspberry Pi 4 (SARPi4) の話です.

WordPressを6.1にしたところ,健康がこれまで “Good” だったのに, “Should be improved” に変わりました.

Criticalなのは,page cacheがONになってないということです.ざっと調べたらその操作をするプラグインがあるとのことです.確かに多数ありますが,ここでふと感じたのは,こんなにたくさんあるということは,プラグインではそんなに高度なことをやっていないなということです.

とりあえず一つのプラグインをインストールして, “Page Cache” のスイッチをONにしようとしますが,permissionが何たらかんたらでONにできないと言ってきます.

その後多少調べたら,wp-config.phpのpermisionがhttpdデーモンからいじれないようになっていましたので修正したら, “ON” にできました.

このプラグインが何をしているかというと,wp-config.phpに,

define('WP_CACHE', true);

を追加しているだけです(とこの時点では思いましたが間違いなので,続きを読んでください).

それならということで,2つめのサイトでは,手でwp-config.phpを編集してから,Dashboardを開いたら,ページキャッシュに関するcriticalな警告は出ませんでしたが,よくよく見るとやはり効果はないようです.プラグインをインストールして,Page CacheをOn にした場合median server responsは20〜30msになりますが,wp-config.phpに,上記の定義を追加しただけでは,600ms弱となります(600ms未満なので, “Critical” にはならない).

ということで,なんらかのPage Cache制御のプラグインは必要です.

とりあえずの形でインストールしたのは,次のプラグインです.

2つめの解決は,これはかなり前からなんですが,imagickというplug-inがないという問題で,これはプラグインでもWordPressのものではなくて,phpのものです.

Debianなどには普通に付いているようですが,Slackwareは付いてこないのです😓

しかし,SlackBuildsにあったので,sbopkgでbuild & installできました.なんでこんな簡単な解決策があるのに,これまでやらなかった,というか解決できなかったのか解らないです😓

筆者は管理画面を英語モードで運用しています.これは,トラブルが生じたとき検索して解決策が見つかる確率が日本語よりもはるかに多いためです.また,英語を使う機会が減っているのでそれを補う意味も多少あります.この記事内ではそうした事情から元の英語をそのまま書いたり,面倒くさくて意訳で書いてますので,日本語の管理画面の文言と異なる場合があります.
6.0.3まで.
筆者の使っているplug-inでは,先頭の <?php の次の行に追加しています.