元々誠実さなんかない

火曜日(5/29)の夜,たまたまガイアの夜明けで,レオパレス21の建築基準法違反に関するスクープをやっていたので,途中からですが最後まで見ました.

また,日経とテレビ東京のスクープかと思いましたが,赤旗の方が先に報じてましたね.

まあ,いろいろな見方はあるでしょうが,私はそもそも不誠実な体質の会社で,起こるべくして起こったことだと思います.

サブリース商法については,何年か前からNHKなどでも報じていますが,悪徳な銀行と結託して,多くの場合,大家となる人たちの財産をむしり取る結果になる,非人道的な商法です.

現場の社員たちも,大家たちの財産をむしり取っていることを肌で感じているはずです.こうしたことをまともな神経の人が続けられるはずはなく,続けるとしたら,もはや人としての心を捨てていて,人としてのまともな判断はないはずです.

既に倫理の尺度である人の心をなくしているのですから,社内の倫理の基準が,「法を犯していなければ何をしても良い」,から,「法を犯していてもバレなければ良い」,「バレても裁判で勝てば良い」まで堕ちるのはたやすいことだとも推測できます.

そんな企業風土の中で,今回発覚した「見えないところ」の建築基準法違反などの不正があったとしても何ら驚くことはありません.

目に見えないところと言うこととなると基礎なんかも心配ですね.

こういう悪質なサブリース商法の会社のCMには,「好感度」の高いタレント・俳優が使われていますが,彼らには一刻も早くCMを降板して欲しいと願っています.

参考記事(追記)

大家となる人の現在と将来の経済状況,アパートの将来的な経営状況,他のサブリースの大家たちの多くの情報について,徹底的に調べた上で貸すんですから,悪行以外の何物でもないです.銀行が貸しさえしなければ悲劇は始まらないで済むんです.
やましい気持ちの裏返しでしょう.

同時通訳や声優

いちおう英語の勉強のつもりで,週に一度放送のBBCのトラベルショーを録画してみてます.

しかし,音が悪い.BBCが製作の音声です.今の世の中でなんでこんなに音が悪い番組を作れるのか不思議です.

また,日本語版を作っている会社の技術力もひどいのか,英語の勉強のつもりで,多重音声のうち「英語」を選択して聞いているんですが,「日本語」のとき背景に聞こえる英語の音量レベルと全く変わらなくて,相当ボリュームを上げないと聞こえません.そして,もともと聞き取りにくいイギリス英語が,音質の悪さとレベルの不適切さでほとんど聞き取れません^^;

だから,そもそも英語の練習にならないのだから,日本語の同時通訳を聞いてみようとも思ったんですが,どうもこの番組の同時通訳の人の日本語って,すごく嫌な感じに聞こえます.もちろん同時通訳というのはものすごい能力の高い人が,ものすごい集中力でする仕事って言うのは知っていますが,好きになれない話し方は聞き続けられません^^;

何人かで交代してやっているようですが,1人特別嫌いな人がいて^^; 他の人の日本語はそんなにいやじゃないですが,似た傾向の部分ばかり気になって結局嫌になってしまいます.

だからほとんど聞き取れないけど英語にして聞いているので,そもそもこの番組見る意味があるのか自分でも疑問に思っています.

実は声優の日本語もあんまり好きじゃないケースが多いです.概して声がビンビン通りすぎです.だけどこの頃は,加齢性難聴が進行中で,声優のビンビンした声の方が,聞き取りやすくなってきているのは確かです.だから,まあ,好きじゃないけどある程度はあきらめていますが,どうにもこうにも最近気に入らないのは,オイコノミアのナレーションです.有名な声優らしいですが,わざとらしすぎて,そのわざとらしさの方向が私の感性と全く合いません.

しばらく見続けてきたオイコノミアですが,最近はナレーションの嫌みさが気になって,もう見るのよそうかと思っているくらいです.

 

はぐれ署長の殺人急行3

実は,あまり恵俊彰に対して良い印象持ってなかったんですが,たまたま前作の「はぐれ署長の殺人急行2」を見て,役者としてはけっこうたいしたものだと評価を変えました.役者として良いのか,この役がたまたまはまっているのかは,他に出演しているドラマを見たことがないのでなんともいえないところではありますが.

本作もなかなか良い味出してました.話のあらすじも妹を守るために不幸を一身に背負った河相我聞と周りの人たちの痛々しさがよく出てました.権力に真実を曲げられ,それを暴こうとする人たちにさらに圧力がかかり,弱い立場の人たちがより虐げられるという最近のサスペンスドラマの定型のひとつではあります.

勝村政信演じる刑事が,何階級も上の恵に上からものを言うのはまあ,脚色として許すにしても,他のもう少しまともなはずの警察関係者までため口というのは,いくらフィクションでも行き過ぎで,リアリティーが著しく損なわれています.

特によかったのは,中山忍が人殺しじゃなかったことです(このシリーズでは刑事役)^^;

しかし,3時間は長すぎです.普通に2時間にまとめて欲しかった.

夢千代日記

1月8日に,夢千代日記が放送されていた(第1シリーズ全5話の第1話)ので途中からですが見ました.作者の早坂暁が前年末に亡くなったので放送したようです.この日の翌日の未明に第2, 3話,さらにその翌日の未明に第4, 5話が放送されるというので,録画予約をして全話見ました.

本放送は,1981年2月15日〜3月15日だということで,その頃の私は卒論の大詰めの時期でした.修士課程に進学することもあって,たぶん2月か3月に下宿を始めたところです.下宿にはテレビはなく,大学の研究室には白黒テレビがありましたが,たぶん,本放送は見てないんじゃないかと思います.全編を見ても思い出す場面はありませんでした.

冬の山陰を舞台に,とにかく映像も話も暗いです.登場人物の背景やそれぞれが現在抱えているものも,どれひとつとってもしあわせではないというか,そうとうに不幸です.救いようのない厳しい境遇の人たちの話だけど,最後に少し救われるようにして,人の温かみを表現しようとしたのでしょう.

話としてはそれなりの感動はありましたが,自分の好き嫌いからすると,まあどちらでもないです.

それにつけても登場人物はやたらタバコを吸ってます.これは非喫煙者からしたら拷問であり,今日的には間違いなくハラスメントです.喫煙者たちはこれだけひどいことを,非喫煙者,青少年,妊婦たちにしてきたんだってことを自覚した上で生きて欲しいものです.

このドラマは,清純派女優だった吉永小百合の後の活動への転換点になったそうですが,セリフもナレーションも聞き取りにくいのが残念でした^^; いや,演技力とかじゃなくて音響技術の問題なのでしょう^^;;

他の配役としては,樹木希林はたいしたもんだと思いました.

卒研は,片道2時間今日かけて通学しましたが,そのまま修士課程も通い続けるのは無理だろうということで,大学から徒歩15分くらいのところに下宿しました.引っ越した時期については多少記憶が曖昧です.

冤罪

昨夜(2017/12/18)のNHKスペシャル「冤罪が奪った7352日」を見ました.ひとことで角界風に言えば,非常に重い話です.

物証がほとんどないから,状況証拠から警察・検察が事件のストーリーを考え出し,精神的に追い詰めて,それに沿う自供をとるという,絵に描いたような冤罪事件です.無期懲役が確定してからも戦い続けた冤罪被害者の女性はたいしたものだと感心しました

大昔に見たサスペンスドラマ「戦後最大の殺人鬼 勝田清孝に間違えられた男」で,石立鉄男演じるかなりタフな主人公が,最後に,「まさか自分が『自供』に追い込まれるとは思ってもいなかった」という趣旨のセリフを言ったのを覚えています.

後に弁護側,検察側双方が実験をして同じ結果になったように,密室にガソリンまいてライターで火を付けたら,火を付けた人がやけどをしないわけがないのに,裁判官は,そんな当たり前なことに気がつかなかったのかというところにも,呆れるというか憤ります.それほどまで捜査関係者・司法関係者って,理科音痴なんでしょうか(実際,理科音痴以外あり得ない結論で導いた判決って結構あるようですね).

事故で娘を失って,自分がその犯人にされちゃうんだから,自分がその立場だったら,甚だしい絶望感に支配されて何もできないまま,社会から抹殺されてしまうだろうなと思います.

それだけの精神力がある人でも,「自供」させてしまう警察の取り調べは,不当と言うより非道です.