コンビニの深夜営業を是認する異常な人々

大きな話題になり,社長の交代まで波及した,セブンイレブンの24時間営業拒否店舗の案件に関連して,マスコミは街行く人に,コンビニの深夜営業や24時間営業の是非についてインタビューすると,まず最初に紹介されるのが,深夜営業がなくなると困る,という意見です.

何人かの意見を紹介する場合も,深夜にコンビニが営業していると良いという意見がたいてい半数かそれ以上です.

うちの近所のスーパーの1つが10時開店で,さすがに他のスーパー並みに9時開店にして欲しいと思ったことはありますが,コンビニとは言え,午前0時〜6時の間の営業に必要性を感じたこと,というか,利用したことは記憶の限りありません.

ただし,海外に行って,時差の影響で変な時間に目覚めて,現地のその時間帯にコンビニやスーパーで買い物をしたことはあります^^;

インタビューの話に戻りますが,深夜に営業している方が良いという人も,そのニュアンスをよく吟味してみると,いざというとき,深夜に開いている方が安心だ,と取れるものが少なくありません.そりゃ,長い人生,まれには深夜に利用したいということが,あるかもしれないけど,そんな何年かに1度あるかないかの「安心」のために開いていて欲しいなんていうのが,きつい深夜労働を強要する合理的な理由になるでしょうか.

良識ある人なら,「そりゃいつでも開いていれば安心感はあるけど,厳しい深夜労働をする人のことを思えば,深夜に営業していなくても大丈夫」と答えるでしょう.

なぜ,NHKをはじめとするマスコミが,コンビニの深夜営業を是認する意見が多いような印象操作をするのか理解に苦しみます.

移住50年目の乗船名簿

Eテレで昨年末に2回,今年1月と2月に1回ずつの都合4回で放送された,標記の番組をつい先日見終えました(1, 2回は年末に見て,後半の2回を最近見ました).

この番組は今から50年前に「あるぜんちな丸」という貨客船で,南米に移住した人たちを,50年前は船に同乗し,その後10年,20年,31年,そして今回の50年後に尋ねて取材したドキュメンタリーです.

普通のどんな人の人生だって,下手なドラマでは到底およばない波瀾万丈がありますが,2度と戻らない覚悟を決めて,日本の家や土地を売り払い,何十日もの船旅を経て,未開の地に渡った人々の人生は,どれも想像を超えたものです.

努力のうえに知恵を活かして,ニンニク栽培で大成功したものの,急な政策の転換で輸入ニンニクに押されて結局農地を放棄した一家,大恋愛の末駆け落ちした妻と南米に渡ったものの(最初のドキュメンタリー),妻への今で言うDVで,3回も流産させ(10年後),結局離婚して妻は日本に帰り(20年後),工場の技術者となり1人で暮らしていましたが(31年後),近年,首都周辺の地価高騰にうまく乗り財産をなした人(50年後)など,人生は努力だけでは,どうにもならないものだと感じます.

自分のわずか1年ちょっとの海外赴任でも,経験したり見聞したりしましたが,難しいのは子孫のアイデンティティーですね.移住する本人たちはたいてい日本で教育を受けてから行くわけですが,現地で生まれ育った子供たちは,皆,日本とその国の間で苦労しているようです.


名前だけは記憶にあります.

赤毛のアン

100分 de 名著は,たいてい見ています.今月は「赤毛のアン」で,珍しく読んだことのある本です.数年前にも再読しました.

残念なのは,解説が茂木健一郎氏であることと,朗読の声優の感情が入りすぎている点です.彼女はミュージカルでアンを演じたこともあるそうですが,ミュージカルの出演者とか,アニメや海外映画の吹き替えの声優は,いくら何でもと思うほど感情入れすぎと思います.そういうものなんでしょうけど,どうも好きになれません.

番組でときどき紹介される映画(実写)のシーンでのアンは,ずっと抑えた,というか自然な演技をしていて朗読と対極をなしています.

これは外国映画・ドラマでしばしば経験しますが,日本語の吹き替えでは男声も女声も,声優のビンビン張った声になっていますが,オリジナルの音声を聞くと,たいてい低くてぼそぼそ言ってます^^;

それはおいておくにして,今回感じたのは,「赤毛のアン」という題が実に的確であると言うことです.アンの人格形成において赤毛であるということが重大な影響を与えている,というのは茂木氏に解説されなくても解っていますが,再認識しました.

原題は “Anne of Green Gables”ですが,これも「赤毛のアン」の英訳にしたほうが良かったんじゃないかと思いました.

どうでもいい話ですが,これまで司会だった島津有理子アナウンサーはNHKを退職したそうで,この「アン」から,安部みちこアナウンサーに代わっています.

命を狙われるかも知れないので名前は書きません^^;

NHKミステリースペシャル「満願」

標記のドラマの第1話と第2話を見ました.原作は米澤穂信という40歳そこそこの作家のようで,これまで映画化・ドラマ化された作品が数本あるようですが,どれも見たことがありませんし,小説も読んだことはありません.

そんなわけで,初めて宮部みゆきや湊かなえ原作のドラマを見たときのような新鮮な感動があるかなと期待していました.そういう意味では,強烈な印象はないものの話の展開の仕方に新しさは感じました.

しかし,話が暗すぎますね.人殺しの話ですから,さわやかな訳はないですが,特に第2話で,新人刑事を結果的にいじめ殺したエピソードは必要だったでしょうか.警察官にむかない人がいるっていう前例を示し,かつ,安田顕演じる主人公が刑事課から地域課に配置換えの原因となったという一石二鳥な「アイデア」なんでしょうけど,ハラスメントや過労死は今日,人を死に追いやる最悪の方法の一つなので,伏線に使うには重苦しすぎると思います.

今夜の第3話(最終話)では主な出演者では寺島進以外はあんまり好きじゃないので,録画して後で気が向いたら見ることにします.

高温の耐性リセット

昨夜のNHKニュースウォッチ9で,台風で気温がいったん下がったことにより,高温への耐性がリセットされたと救急医療に携わる医師が説明していましたが,本日はまさに実感しています.

昨日まではなんとか食欲がありましたが,今日はもうだめです.