ウクライナからの情報は本当の戦争がどんなものかの理解の助けになります.
日本の安全保障を懸念させる,現在想定される主な仮想敵は中国とロシアだと思いますが,ウクライナは実際にそのうちの一つの国から侵略を受けていますから,ウクライナと日本を置き換えて考えれば良いだけなので想像力がよほどなくても想像できます.
ロシアはウクライナを無くすためにクリミアの併合から始めて今回の侵略に及んでいますが,「祖国の防衛だ」とぬかしてます.
ここで,ウクライナを日本に置き換えて考えてみれば,具体的には恐ろしくて書きませんが想定されるシナリオはかなり絞られたものになります.
で,標記の敵地攻撃ですが,これは考えるまでもなく火に油を注ぐものになります.ロシアがミサイルを撃とうとしたその直前にミサイル基地を攻撃するということですが,ロシアは絶対に日本が先に攻撃した(事実関係もそうですし)と主張してさらに攻撃を強めるに違いありません.相手は核兵器を持ってますから,とてもじゃないけどそんなリスクを冒すことは得策ではないでしょう.
また,ウクライナと日本,キーウと東京を比較して解ることは,人や車の密度の圧倒的な差,それから,防空壕などの空からの攻撃に対する設備が不足している,というか全くないことです.日本の大都市には地下鉄や地下街がありますが,ミサイル攻撃に対してどれだけ役に立つのか全く検討されていないと思います(当社調べ).
たぶんロシアがウクライナの駅や高層アパートなど民間施設に打ち込んだ規模のミサイルで日本の大都市の同様の施設が攻撃されたら桁違いの犠牲が出るでしょう.
ただ,ロシア軍は思っていたより強力ではないということも見えてきました.兵士たちの練度や士気,兵器の質・量などです.ある程度の強国が複数の方面から攻めたら案外簡単に瓦解する様に思います.ただし,ロシアは核兵器を持ってます😓
敢えて書けば,首都や主要都市の高層ビル,原発や大規模発電所,大きな駅,新幹線などへのミサイル攻撃などです.
ただこれも,既に戦闘状態に入っているか,そうでないかでかなり後の状況は違ってきますね.後者の場合は日本が戦端を開いたことになり,国際的に非難される恐れがあります(特に「中立」な立場の国々から).前者の場合は国際的に非難されることはないと思いますが,今のロシアによるウクライナ侵略の状況を重ねれば「報復」として高層アパート,駅,発電所などの民間施設の攻撃という卑怯で残忍な手段をエスカレートさせることが想像できます.