チケット販売代行会社の無策

チケット販売代行会社にしてみれば,委託されたチケットをなるべくコストをかけずに短時間で売りさばいてしまえばいいわけです.買い手が誰であろうと.

転売を許すと,転売をする人(反社会的組織が多いことは容易に想像できます)はリスクは負いますが儲かります.チケットを欲しい客は,本来よりも無駄に高い値段で買わされ,しかもその差額が反社会的組織の収入になる(≅反社組織を助長する)可能性があります.興行者の収入は変わりませんが,反社組織の収入を間接的に支えることになります.

チケット販売代行会社は,売上げは変わりませんが,さっさと売れればコストが減って儲かります.転売OKな世界では,チケット販売代行会社も winner なので,余計に金をかけて転売対策をする気にはなりにくいのは解りますが,それで企業としての社会的責任は果たせるんでしょうか.

業界のことは詳しいわけじゃありませんが,大学時代に友人がチケット販売代行会社のことを話題にした頃から,積極的な対策を取ったというニュースは長い間見たことがありません.

反社組織の収入源になるのが明白なのに長年企業責任が問われてこなかったと言うことは,表裏の政界工作をうまく続けてきたということでしょうか.

今日のICT技術を活用して,企業の社会的責任を果たすべく本気で考えれば,転売のできないチケット販売は十分に実現可能だと思います.