以前は「かもリスト」などと呼ばれた,犯罪集団がターゲットを決めるのに使うリストです.
これについて先日テレビの報道番組で「詳しい人物」が語っていました.
「市役所などの職員が闇リスト業者に持ち込む」そうです.
そうですよね,内部犯行ですよね.
納税者などのまとめてリスト化してあるデータは,市区町村役場にしか存在しないはずです.それを手に入れるには,外部の者は,物理的に盗みに入るか,ハッキングするしかないです.
物理的に盗みに入る場合は,どの端末を使ってどういうID/パスワードを使って,どのデータにアクセスするか事前に分かってないと無理なので,完全な部外者には事実上不可能でしょう.
まあ,たまたま侵入したら,高額納税者の印刷したリストがあって,しめしめと持ち出したなんて話はないでしょう😓
また,ハッキングする場合についてはなんともいえないですが,これまで報道番組に出てきた「関係者」の証言や事件報道などからは聞いたことがないので,事実上ないのか,あるいは可能性は低いですがよほどうまくやっているかのどちらでしょう.
ということで外部の犯行は難しいとなると内部犯行説には大いに肯けます.実際,市区町村の職員がデータを持ち出したり,知人などに渡したという事件が割とコンスタントに報道されます.
冒頭の「関係者」の証言では,かつてはヤミ金などに返済を迫られた市区町村職員が,脅されて情報をリークするというのが多かったそうですが,最近は職員が自発的に持ち込んでくることが多いそうです.
最近のことまで知っているって,かつて闇リストの取り引きに関わったんじゃなくて現役ですね😓
やはり高額納税者のリストに価値があるようで,固定資産税だと100万円以上,不動産の価値にして1億円以上だそうです.
また,少し前の別の番組で「つくば市…」という住所が列記された闇リストが報道されましたが,つくば市にもそういうけしからん職員がいるということになりますし,実際つくば市在住の人が連続強盗の被害に合っています.
さいわいわが家は固定資産税にしても所得税にしても「高額納税」にはほど遠いので少しは枕を高くして眠れそうです.
地方公務員って280万人もいるそうで,そのうち税務関係の職員は数パーセントだとしても,10万人前後いることになります.
また日本全体の刑法犯罪の率は,千人あたり10件程度だそうです.一人が2件起こしたとして,200人に1人が刑法犯罪を犯していることになります.ちょっと多すぎな感じもします.この件数の数え方って,例えばコンビニ強盗をしたら,強盗傷害,銃刀法違反,建造物侵入などまとめて何件かの犯罪を犯したと数えるんでしょうか.
仮にひとつの事件に5件の刑法犯罪があったとすると,500人に1人,10万人前後の税務データにアクセスできる職員のうちの200人が刑法犯罪を犯す確率と考えられます.そのうち何分の一かが個人情報を持ち出す犯罪だとして,毎年ある程度の数の持ち出しはあってしかるべきですね😓